※村上春樹『騎士団長殺し』のネタバレはありません。
で、「春雨物語」は上田秋成の晩年の作品らしいんだけど・・・
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上田秋成「春雨物語」とは・・・?
上田 秋成
上田 秋成(うえだ あきなり、享保19年6月25日(1734年7月25日) – 文化6年6月27日(1809年8月8日))は、江戸時代後期の読本作者、歌人、茶人、国学者、俳人。怪異小説『雨月物語』の作者として特に知られる。
まじめに読んだらきっと興味深い話なんだろうなあ
春雨物語
『春雨物語』(はるさめものがたり)は、上田秋成による小説集。収録されるのは、「血かたびら」「天津処女(あまつをとめ)」「海賊」「二世の縁(にせのえにし)」「目ひとつの神」「死首の咲顔(しくびのゑがほ)」「捨石丸」「宮木が塚(みやぎがつか)」「歌のほまれ」「樊噲(はんかい)」の十篇。
秋成晩年の思想・認識の到達点がうかがえる作品。物語の持つ、歴史的要素(正史としての性質)と虚構的要素(寓言としての性質)のどちらにもとらわれず、両者を自由に駆使しながら作品を形成している。文章は極度に省筆されている。
『二世の縁(にせのえにし)』のあらすじ
でも、なんかねえ・・・この世の無常を感じるよね・・・
それで、どんな話なんですか・・・?
「二世の縁(にせのえにし)」
豪農の主人が、ある晩遅くまで本を読んでいたところ、ふと虫の声にまじる鉦(かね)の音に気づいた。
不審のあまり外に出て、その音が聞えてくる場所を見つけ、翌朝、下男にそこを掘らせた。すると、石棺の中から干からびた人らしきものが出てきた。そしてなんと、その鉦を持った手は時折動いていたという。
豪農の主人は、これはきっと入定(にゅうじょう)した高僧に違いないと、元通りの人の姿に戻してみようと考える。百年以上も地中にいたので、慎重に慎重に介抱すると、やがて元通りの人間に戻った。しかし、男は昔の事も、自分の名前すらも覚えておらず、入定した僧から尊い教えを聞けると思った主人の期待も、見事に裏切られた。仕方がないので、庭の仕事などをさせて養うことにした。
この掘り出された男は「入定の定助」と名づけられた。おりおり腹を立て怒ったり、とても入定した僧とは思えない。やがて、定助は貧しい寡婦のところへ婿入りした。自分の年齢さえ知らない卑しい男でも、夫婦の交わりはするわけである。「いやはや、仏の教えにいう善因善果ならぬ、善因悪果というのをまのあたりに見た」と、この里ばかりか隣の里でも噂になった。寺の僧侶たちは躍起になって否定したけれども、仏の言葉に耳を貸す人はだんだん少なくなっていった。
主人の母親は、定助のあさましいさまを見て、これまで仏にだまされていたと、それまでの信仰をすっかり捨てて、気楽に世を過すようになった。そして八十歳で臨終の間際にも、念仏を唱えず、あの世で畜生道に堕ちてもかまわぬと言い切って死んでいったという。
定助はあくせく働くが暮らしは一向によくならず、妻は元の夫を慕いながら愚痴をこぼすばかり。人々は、定助が生き返ったのも妻との「二世の縁」を結ぶべき因縁があったのだろうと皮肉を言う。物語は「いといぶかしき世のさまにこそあれ」という結びの言葉で終わる。
要約:くま 参考:home.att.ne.jp、yab.o.oo7.jp、ci.nii.ac.jp
「二世の縁」というのは、夫婦の縁のことだってね
そもそも二世の縁とは、
親子は一世
夫婦は二世
主従は三世の縁がある
というところから
夫婦の縁のことをいうらしい。
執着よりも寛容・・・と解釈しました
結局・・・執着するのは良くない、って言いたいんじゃない?
また、蘇って結婚してからも、貧乏ながら必死に働いてはいたみたいでしょ・・・良かれ悪しかれ、何かひとつのことに、盲目的に執着する男なんだよ
ま、僕の解釈だけどね
人の話も素直に聞けなくなります
なんか僕、良い事言ってない?(笑)
でも、単純に、徳の高そうだった人間が、卑しい男に変わってしまうという物語の構図が、インパクト大だよね
お化けがでてくるより、怖い話だよ
あ~幸せ