板野サーカスで宇宙を飛べ!~金田伊功・板野一郎らから受け継がれていく日本アニメのロボットアクションと戦闘シーン

サブカル
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「板野サーカス」って知ってる?
板野サーカスですか?
聞いたことないなあ・・・
木下サーカスやキグレサーカスは有名ですよね?
ちがうちがう(笑)
板野サーカスはピエロがでてくるサーカスじゃないよ
「板野サーカス」とは、板野一郎というアニメーターが描く映像のことだよ
もう!ひっかけないでくださいよ
ごめんごめん(笑)
ファンは「板野サーカス」と聞いたら、ミサイルやビームが美しい放物線を描いて四方に飛ぶアニメーションを思い浮かべるだろう
先日のエントリーで紹介した金田伊功が描くロボットや戦闘機もカッコよかったけど、それを継承・発展させたのが板野一郎だよ
そうなんですね
今回のエントリーは、「板野サーカス」で有名な板野一郎について振り返ってみたい

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出典:www.excite.co.jp

先日のエントリーはこちら→
世界は金田パースで出来ている?!~伝説のアニメーター金田伊功とは?

☆☆☆自己紹介☆☆☆

名前:くまちゃん(♂)
プロフィール:福山雅治と同世代。広く浅く世間を語る。
特技:2才の娘を笑わせること。
名前:カエルくん(♂)
プロフィール:ゆとり世代(さとり世代)。独身。潔癖症。シニカルな視点は世代のせい?
特技:インターネット超高速検索。
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板野一郎曰く、「金田さんのいいところを吸収し、その上で自分の表現を探さなきゃと思って、『板野サーカス』が生まれた」

金田伊功のフォロワーの筆頭と言えば、まずは何と言っても板野一郎じゃないかな?
板野一郎自身、金田伊功と同じ時代の凄い才能だから、フォロワーと言ってしまうのはちょっと気がひけるけどね
え~と(検索中)、金田さんからの影響について、
板野一郎さんご本人のインタビューがありました

板野一郎さん(アニメーター、「ブラスレイター」監督)「プロになってから金田さんの名前を意識し、ファンになり、すごさを知った。当時の僕はスタジオで、打ち合わせしているお姿を富野(由悠季)さんの背中越しにながめて、あいさつを交わす程度。作風とは正反対の口数の少ない静かな人で、もっといろいろお話ししたかったんですけど。作品を一つ挙げるとしたら『ガイキング』かな。ほかにも『無敵超人ザンボット3』(77~78年)とか『無敵鋼人ダイターン3』(78~79年)とか、金田さんと仲間たちのあの時の輝きを、今の若い人に知ってほしい。金田さんの名前の出る回は、シリーズのほかの回と違っていい意味で浮いていました。当時まだ高価だったビデオデッキを持ってる友人の家で金田さんのカットをコマ送りで見たり、サンライズでタイムシートを見せてもらったりした。原画1枚だけ見ると何が描いてあるかわからなかったりして『これでいいの?』。でも流れるとこれが大丈夫。大丈夫どころかカッコいい! 時間空間のデフォルメがアバンギャルドでセンセーショナル。天才的な感覚だと思った。でも自分もプロだからマネはしたくない。金田さんのいいところを吸収し、その上で自分の表現を探さなきゃと思って、『板野サーカス』が生まれた。金田さんあっての『板野サーカス』だと思っています。今のアニメーターは、技術はあっても独創性がなかったり、まじめで大人しかったり。もっと冒険して暴れて欲しい。アニメーターはキャラの顔を整えることばかり気にしない。ファンもキャラの顔が少々違ったって『作画崩壊だ』なんて非難しない。でないと、似たようなつまらないアニメばっかりになってしまう」
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出典:朝日新聞ロカルノ 金田さんを悼む

板野さんって風貌もカッコいいよね
(お腹ちょっと出てるか・・・)
昔のアニメーターってカッコいい人、わりといますよね
オタクのイメージと少し違います
60年代や70年代からこの仕事をしている人って、どっぷりアニメ好きだった人って訳じゃないからね
富野監督みたいに本当は映画が作りたかった人がいたり、芸術家や画家を目指していた人とかもいるんじゃない?
そうかもしれないですね
このインタビューをみると、板野さんも金田さんのいいところを取り入れつつ、自分のオリジナルを作りたいと格闘していたのがわかるね
単に好きで真似するだけじゃダメですよね
ファンもキャラの顔が少々違ったって『作画崩壊だ』なんて非難しない!
わかった?カエルくん
僕はそんなこと言ってません!(怒)

板野サーカスで宇宙を飛べ~板野一郎の仕事

え~と(検索中)、板野一郎さん(1959年生・神奈川出身)は、高3のときにテレビアニメ『惑星ロボ ダンガードA』の動画からアニメーターとしてのキャリアをスタートしました
子どもの頃からメカが好きで、メカばっかり担当しているうちにメカ専門になったそうです
『機動戦士ガンダム』(1979年)、『伝説巨神イデオン』(1980年)、『超時空要塞マクロス』(1982年)とその活躍はくまちゃんも知るところでしょう
OVA『メガゾーン23』(1985年)では演出、『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』(1986年)では監督デビューもしています
[1]
もともとメカ好きなんだね
ガンダムでは安彦良和と、
イデオンでは湖川友謙と
一緒に仕事をしてるね
そして最近では、最初の師匠である安彦良和と30年ぶりに再会し、アニメ版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の制作に協力しているそうです
[1]
そうなんだよね!
では、板野一郎が演出する立体的超高速戦闘アクション、板野サーカスを味わってみてください!
[1]
なんといっても、このイデオンの全方位攻撃だよね
美しい!カッコいい!気持ちいい!

『伝説巨神イデオン』

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出典:日日是散財


『機動戦士ガンダム』

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出典:acg.178.com


『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』

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出典:matome.naver.jp

『メガゾーン23』

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出典:kajunのロボログ

こんなのがありました
板野サーカスシミュレーションだそうです
ほう!

板野サーカスシミュレーション

NHK「マサカメTV」で紹介した、板野サーカスシミュレーションの補足です。軌道がシアンなのが「優等生型」、マゼンタが「秀才型」、イエローが「劣等生型」です。戦闘機の経路は赤色です。最後にカメラをオービットさせていますが、横からみたところを見れば、各型がまったく異なるアルゴリズムで動いているのがわかると思います。

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金田伊功・板野一郎らから受け継がれていく日本アニメのロボットアクションと戦闘シーン~”歩き目です”氏がTwitter上で公開した「ロボットデフォルメ講座」に思う

板野一郎の他にも、金田伊功のフォロワー大勢いるよ
今では、その孫、ひ孫フォロワーがいるかもしれない
え~と(検索中)、鍋島修さん、亀垣一さん、越智一裕さん、山下将仁さん、大張正己さん、摩砂雪さん、いのまたむつみさん、橋本敬史さん、毛利和昭さん、吉田徹さん、沖浦啓之さん、逢坂浩司さん、今石洋之さん、小池健さん・・・と言った方々ですね[2][3]
ああ、懐かしい名前もあるなあ、最近のアニメーターはよくしらないけど・・・
ところでさあ、Twitterに凄いのがツイートされていたよ!
“歩き目です”氏の「ロボットデフォルメ講座」だって、何者だこの人は?!
え~と(検索中)、このツイートですね・・・

この人の正体は不明だけど、アニメーターかなんかかな?
そうですね・・・これは力作ですね

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出典:twitter.com

例えば、安彦良和が描いたガンダムがカッコいいのはこういうことなんだよね
普通の人はアタリにあわせて素直に描いてしまうんですね

arukime01-robo-tips_-16f

出典:twitter.com

これなんかも天才・金田伊功が感覚的にやっていたことが、今ではきちんと分析して再現されている
なんかアニメーションが学問になってきたような気がします
まさにそのとおり
かつての天才たちが感覚的にやってたことが、普遍的な教義になってきた印象だね
日本アニメの底力を感じます
いちファンとしては、こういう土壌から、さらに次の時代の異能がまた出てくることを期待するよ!


脚注
[1] Wikipedia 板野一郎
[2] Wikipedia 金田伊功
[3] 作画@wiki 金田伊功

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