【30億年の幻影】僕の青春にもエマノンがいたような気がする…。【おもいでエマノン】

サブカル
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切ない物語だった。梶尾真治さん、鶴田謙二さん、ステキな作品をどうもありがとう。
何を読んだんですか?
名前:くま(♂)
プロフィール:高齢子育て中、飲酒は週末のみ
特技:リフティング50回
名前:カエル(♂)
プロフィール:ゆとり世代(さとり世代)、独身、潔癖症
特技:インターネット超高速検索
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【30億年の幻影】僕の青春にもエマノンがいたような気がする…。

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昔から、ずぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっと、気になっていた梶尾真治の「おもいでエマノン」。今回、鶴田謙二のマンガで初めて読んだ。
え~と(検索中)…熊本在住のSF作家、梶尾真治さんの代表作『おもいでエマノン』(1979年「SFアドベンチャー」掲載)は、古手のSFファンの間では非常に人気の高い作品です。2008年にイラストレーター・マンガ家の鶴田謙二さんによってコミカライズされました。

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失恋した青年は、うらぶれたカーフェリーの船上で不思議な少女と出会う…。

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「エマノン(EMANON)」とは、「名前がない(NO NAME)」ということ。

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不老不死、ギルガメッシュの伝説…30億年の記憶を持つという、エマノンは「八百比丘尼(やおびくに)」「白比丘尼(しろびくに・しらびくに)」の生まれ変わりなのか?

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「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」

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エマノンとは、誰の青春の中にも住んでいる少女、かもしれない。

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何処からきて、何処へ行くの?

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彼女は突然消えてしまった…。

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ちなみに上のシーンはラストシーンじゃないよ。ネタバレしない…最後はもっと素敵な物語の終わり方が待っている。
もう40年以上前の作品です。今なお読み継がれているのは、名作の証拠ですね。
エマノンのシリーズは、マンガが4冊、小説が6冊出てるんだよね。全部読みたくなった。
現在すべて、電子書籍でも紙の本でも、読むことができます。

長い髪にジーンズとセーターを着込み、「E・N」のイニシャルが入った黄色いナップザックを背負い、世界中を旅している少女。僅かなそばかすの浮いた顔、そしてチェーンスモーカー。

そんな彼女は、「地球上に生命が誕生してから今までの記憶を全て引き継いでいる」と語る……。

叙情的な恋愛SFを得意とする梶尾真治の代表作『おもいでエマノン』(1979年「SFアドベンチャー」掲載)で初登場したヒロインで、古手のSFファンの間では非常に高い人気を誇る。徳間デュアル文庫版以降でシリーズ全作のイラストを担当し、自らコミカライズも手がける鶴田謙二は、「自分の描く少女にはすべてエマノンの影響がある」と語るほど強く影響を受けている。

シリーズは1983年に1巻『おもいでエマノン』が、1992年に2巻『さすらいエマノン』がそれぞれ出版されたが、掲載誌だった「SFアドベンチャー」が1993年で休刊となり、しばらく中断となる。2000年に徳間デュアル文庫から『おもいでエマノン』が、翌年『さすらいエマノン』が復刊されると、続けて新刊としてそれぞれ中編1本を収録した『かりそめエマノン』『まろうどエマノン』が刊行された。
その後またしばらく沈黙したが、「SF Japan」などに散発的に掲載された短編を集めて2011年に9年ぶりの新刊『ゆきずりエマノン』が刊行され復活。2013年には初の長編となる『うたかたエマノン』が刊行。
2014年には徳間文庫からデュアル文庫の既刊が復刊され、ようやく全作品が新品で入手可能となった(『かりそめエマノン』は『まろうどエマノン』と合本)。
2020年現在は最新刊『たゆたいエマノン』までの6冊全てが徳間文庫で入手可能。

作品タイトルはすべて「ひらがな四文字+カタカナ」で統一されている。エマノンというキャラクターの性質上、各エピソードに登場するエマノンは、記憶の連続性という意味では同一人物だが、肉体的には同一人物とは限らない。

「あしびきデイドリーム」(デュアル文庫版以降の『おもいでエマノン』に収録)で2001年の第32回星雲賞日本短編部門受賞。「おもいでエマノン」は2006年に「SFマガジン」で行われたオールタイムベスト投票で国内短編部門の6位にランクインしている。

また『おもいでエマノン』は2008年に、『さすらいエマノン』は2012年、2013年、2018年に鶴田謙二によるコミカライズが刊行されている。

出典:dic.nicovideo.jp

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【鶴田謙二】マンガ『おもいでエマノン』シリーズ全4巻

出典:www.comic-ryu.jp

今となっては、エマノンといえば、鶴田謙二が描くイラストのイメージそのもの。
梶尾真治さんも同じことを語っていらっしゃいます。

長い髪、編みの粗いセーターにジーンズ姿、吸い込まれるような深い瞳とそばかす。そしてタバコ。ナップザックにはE.Nとイニシャルを縫い込まれている。彼女がE.N――エマノンだ。見た目はなんということはない普通の少女だが、彼女のなかには「地球に生命が発生してから今までの全ての記憶」があった……。梶尾真治の傑作小説を、鶴田謙二が満を持してまんが化。鶴田謙二がこだわり抜いた演出と描写が、ここに結実!

梶尾真治の傑作小説を、鶴田謙二が満を持してコミカライズ。コミック版『エマノン』シリーズ第2作目。地球上に生命が発生してから現在まで、進化の過程のなかで、30億年の記憶をすべて引き継ぎ持っている少女エマノン。彼女が旅を続けているのは、特別な目的があるのではなく、何かに呼ばれるような衝動を感じるからだ。人の住まなくなった島へ渡り、人里離れた山奥へ赴く。それは、結果として、絶滅しそうな種を存続させることになったり、逆に最期を見届けることもある。地球に生命が生まれてから現在までの記憶を持ち続ける彼女に課せられたものは、何なのか? そして、地球に生命が誕生して以来の記憶を受け継がせるため、必ず一人の娘を生んできた彼女であったが、あるとき男女の双生児が生まれて……。『さすらいエマノン』フルカラー版64ページ分を完全収録。

梶尾真治の傑作小説を、鶴田謙二が満を持してコミカライズ。コミック版『エマノン』シリーズ第3作目。地球上に生命が発生してから現在まで、進化の過程のなかで、30億年の記憶をすべて引き継ぎ持っている少女エマノン。そんな彼女がある日突然記憶喪失になってしまい、偶然出会った青年・良三とともに奇妙な同棲生活を送ることなる。記憶を失った彼女の日常とは?そして彼女はなぜ地球の記憶を失ってしまったのか……。『さすらいエマノン80‘S』【第0話】フルカラー版を完全収録。

梶尾真治の傑作小説を、鶴田謙二が満を持してコミカライズ。コミック版『エマノン』シリーズ第4作目。 地球上に生命が発生してから現在まで、進化の過程のなかで、30億年の記憶をすべて引き継ぎ持っている少女エマノン。決まった名前はなく「NO NAME」を逆さまに読ませて「エマノン」と名乗っていた。彼女は代々、適齢期になると結婚し一子の女子に全ての記憶を引き継がせてきた。新たな旅立ちが近づいた今、不思議な魅力を持つ神月、そして、彼女とは違った役目を背負い、様々な時代を旅する美少女ヒカリと出会う。彼女たちの邂逅は、人類、生命に一体どんな未来をもたらすのか?『さすらいエマノン80‘S』フルカラー版32ページを完全収録。

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【梶尾真治】小説『おもいでエマノン』シリーズ全6巻

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梶尾真治の小説は、1980年から2013年まで、単行本にすると6巻分もあったんだ。へー。ちょっとずつ読もうかな。
そして、現在発売されている小説の表紙や挿絵は、すべて鶴田謙二さんです。

大学生のぼくは、失恋の痛手を癒す感傷旅行の帰り、フェリーでひとりの少女に出会った。ナップザックを持ち、ジーンズに粗編みのセーターを着て、少しそばかすがあるが、瞳の大きな彫りの深い異国的な顔立ちの美少女。彼女はエマノンと名乗り、SF好きなぼくに「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」と、驚くべき話を始めた……。不朽の名作を、本作の大ファンである漫画家・鶴田謙二のイラストつきで電子書籍化!

世界で最後に生き残った象〈ビヒモス〉が逃げ出し、人々を襲った。由紀彦は、犠牲となった父の仇を討つため、象のいる場所へ向かう。その途中、一緒に連れて行ってくれという風変わりな美少女エマノンと出会う。彼女は、ビヒモスに五千万年前に助けられたと話しはじめて……。地球に生命が誕生して三十億年。総ての記憶を、母から娘へ、そしてその娘へと引き継いでいるエマノンの軌跡。鶴田謙二によるカラー口絵2ページ+イラストも収録。

地球に生命が誕生して以来の記憶を受け継がせるため、エマノンは必ず一人の娘を生んできた。しかし、あるとき男女の双生児が生まれて……(「かりそめエマノン」 )。小学四年生の夏休みを曾祖母の住む九州で過ごすことになったぼく。アポロ11号が月に着陸した日、長い髪と印象的な瞳をもつ美少女エマノンに出会った。それは忘れられない記憶の始まりとなった(「まろうどエマノン」)。『かりそめエマノン』『まろうどエマノン』を合本。不朽のSF名作、待望の電子化! 鶴田謙二のイラスト収録。

エマノンが旅を続けているのは、特別な目的があるのではなく、何かに呼ばれるような衝動を感じるからだ。人の住まなくなった島へ渡り、人里離れた山奥へ赴く。それは、結果として、絶滅しそうな種を存続させることになったり、逆に最期を見届けることもある。地球に生命が生まれてから現在までの記憶を持ち続ける彼女に課せられたものは、何なのか? その意味を知る日まで、彼女は歩く。不朽の名作SF! 鶴田謙二のカラーイラスト口絵を収録。

カリブ海に浮かぶマルティニーク島。島に住む少年ジャンは、異国風な美少女エマノンに出会う。地球に生命が誕生して以来、三十億年の記憶を持つという彼女。しかし、以前この島を訪れたときの記憶を失っていた。記憶を取り戻すために、島の奥へ向かうエマノンに、画家ゴーギャンと記者ラフカディオ・ハーンらが同行することに……。ゾンビや様々な伝説が息づく神秘の島で、エマノンに何があったのか? 傑作叙情SF。

人類の進化を見守りつつ、永遠に旅を続ける美少女エマノンの軌跡を描く短篇5本を収録したシリーズ最新作!
地球に生命が誕生して三十億年以上。その原初からの記憶を全て持つ美少女エマノン。彼女は、内戦で混乱するアフリカや厳冬の北海道など、様々な土地を旅する。それは、地球に住む生命の進化を見守る役目を担わされたためなのか? そして、彼女とは違った役目を背負い、様々な時代を跳びながらエマノンと出会う美少女ヒカリ。彼女たちの邂逅は、人類、そして生命にどんな未来をもたらすのか?四十年以上、書き続けられている人気シリーズの最新作!

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【その他】記憶に消えたエマノンたち

ハウザーの記憶(ハウザーのきおく、Hauser’s Memory)は、アメリカ合衆国のSF作家カート・シオドマクによるSF小説、スパイ小説。マッドサイエンティストSFの古典でもある。出典:ja.wikipedia.org

出典:aucview.com

最後に、鶴田謙二が描くエマノンのイメージの影で消えていった、いくつかのエマノンのイメージを紹介して終わりとする。鶴田謙二の表紙イラストになる以前のイラストたち、でも、これはこれでアリだな。あの時代の空気感が伝わってくる。
1980年代っぽいイラストですねえ。

出典:www.bookoffonline.co.jp

出典:bookmeter.com

出典:ddnavi.com

なお、昔のサザンオールスターズの曲に、シングルカットされたもののさほどヒットはしていない隠れた名曲、「EMANON」という曲がある。アルバム「綺麗」(1983年)にも収録されているが、この曲のタイトルの由来も「NO NAME」だという説がある。しかし、桑田佳祐が梶尾真治の小説のことを知っていたかは不明である。
へー。

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