ちょっと思い出話していいかな？
僕が1990年代に体験したブラック企業。
くまちゃんは昔、ブラック企業で働いていたんですよねえ（笑）。
名前：くま（♂）
プロフィール：高齢子育て中、飲酒は週末のみ
特技：奥さんをフォローすること（嘘）
名前：カエル（♂）
プロフィール：ゆとり世代（さとり世代）、独身、潔癖症
特技：インターネット超高速検索
【営業】僕が体験したブラック企業での典型的な一日【1990年代】
ブラック企業（ブラックきぎょう）とは、「新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働・パワハラによって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業」を指す。「従業員の人権を踏みにじるような全ての行為を認識しつつも適切な対応をせずに放置している企業」との指摘もある。対義語はホワイト企業。
出典：ja.wikipedia.org
当時はまだブラック企業という言葉はなかったからね。社会に出るとはこういう事か・・・と思っていたかもしれない。
だってほとんど社会人一年生みたいなもんだったからね。
良し悪しはともかく、当時の典型的な一日を思い出してみたい。
元々は暴力団などの反社会的団体との繋がりを持ち、違法行為を繰り返す会社を指していたが、近年では労働基準法や関連法令を無視し、あるいは法の網や不備を悪用して従業員に長時間労働やサービス残業などを強制する企業を主に指す。
日本語の「ブラック企業」の由来には求人広告業界の隠語や、パソコン通信時代のネットワークコミュニティからなど諸説ある。既に1990年代後半には、離職率の高い企業を並べた「ブラック企業ランキング」がインターネット上で作られていた。2008年には書籍『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』が出版され、翌2009年に映画化された。2013年には「ブラック企業」が新語・流行語大賞を受賞し、NPO法人POSSE代表でブラック企業に関する複数の著書を発表している今野晴貴が授賞式に出席した。
出典：ja.wikipedia.org
やっぱ1990年代前半には「ブラック企業」という言葉はなかったみたいだな。
【朝礼】隊長らと共に、大声を出して気合を入れる
眠い目をこすりながら、遅刻ギリギリで出社するとまず朝礼。全員で叫びまくる絶叫型の朝礼ね
今の時代も、激しい朝礼をやってる会社はあるのかね？
不動産営業とかだとありそう？
あ、ちなみに、僕がやってたのも営業の仕事ね。一般家庭への訪問販売。
まあまあ（笑）。とにかく、朝一発気合を入れる。「今日は絶対一本とります！」みたいな決意表明をひとりひとり絶叫するんだよ。嘘でもなんでもいいから、とにかく宣言して自分を追い込むことが大切らしい。
慣れるとさあ、心とカラダが勝手に反応するようになる。スポーツのように、カラダ動かして爽快みたいな？
ちなみに、上司の呼び名。「隊長」とか「副隊長」だからね（笑）。
営業本部を統括する本部長・・・この人が赤鬼がスーツ着てるみたいな感じの人で、超怖かった（笑）。たぶんキバが生えていたと記憶する。
僕がいた事務所は大きく２つの部隊に分かれていてそれぞれ隊長と副隊長がいた。その下に営業部隊が10個小隊くらいいて、ひとつの営業部隊はクルマ一台単位で動く4人程度で構成され、係長クラスがリーダーとなる。ちなみに、リーダーは毎週毎の成績次第で降格したり昇格したりとしょっちゅう入れ替わっている。
一日の過ごし方も、営業に行く場所も全くリーダー次第で変わってくる。どのリーダーにつくかで、一日の命運が決まるんだよ。やさしいリーダーと悪魔のようなリーダーがいてねえ。
悪魔のようなリーダーと一緒だとつらい一日になるんですね・・・。
【食事】朝礼の後、たいていファミレスに直行します
ちなみに・・・僕は遅刻の常習犯で、しばらくすると強制的に会社の近くの寮に入ることになった（苦笑）。全国から営業マンが集まっているから、出稼ぎみたいに寮暮らしが多いんだよね。
寮自体は都会の小奇麗なマンションなんだけど、各部屋に二段ベッドがあって男が10人くらい住んでいる。誰もいない日中に家政婦さんがきて、ちゃんと朝ごはんと晩ごはんは準備してくれている。
最初イヤだったけど、すぐ慣れたよ。それで・・・寮で朝ごはんを食べて出社する。
で、朝礼の後、各営業チームごとにクルマに乗って、都内近郊各地へ出発する。
たいていどのリーダーでも、その日営業する現地に到着したら、ファミレスに入って食事をすることが多い。だから当時、都内のファミレスは結構どこでも行ったよ。
それもあるかも（苦笑）。ファミレスでご飯食べると、なんか営業時代を思い出しちゃう・・・。
【朝の営業】眠い時は公園に直行します
人によって・・・一日中まじめに働く人。朝気合で契約とって後は遊ぶ人。夜からやっと本気を出す人。いろんなタイプがいる（笑）。
僕はまだ遊びたい盛りの20代だったから、夜さんざん遊んで朝は即公園で昼寝することもあった。でも、基本的は最初に頑張って、契約とれたら遊んじゃうタイプかな？
だって朝早く朝礼やって、寮に戻ってくるのは下手すると深夜だよ？
自分で調整しないと死んじゃうよ。むしろ、それがプロの自己管理と教わった。
【昼の営業】できれば、早めに契約を取りたい・・・
朝の営業が10時から13時くらいとするなら、昼の営業は14時から17時くらい？
それはその時次第だね。ファミレスでコーヒーだけ、お昼は別にちゃんと食べる時もあるし、ファミレスでちゃんと食べてぶっ続けで営業することもまれにある。
僕はちゃんと休憩とるけどね。
朝、契約がとれていたら、その後は、パチンコ？サウナ？風俗？ 当時の僕はタバコも吸ってたし、なんか今の生活から考えられない世界だな（笑）。
時代だよ、時代。時の流れを感じるなあ（笑）。今の僕はタバコも吸わないし、酒は週末だけ。パチンコも風俗も、もう10年以上行ってないよ。
【中間報告】営業部員、集合
そして、夕方。決められた集合場所に集まって、状況をリーダーに報告する。リーダーはチームの状況を会社に報告する。
ここからが本番だと言う人もいる。だって、会社の美談として、夜中の何時に契約取ったとかが称賛される世界だから。
ちょうど僕らがやっていた頃から徐々に法律が厳しくなっていった。途中から20時以降？21時以降？ 気をつけて営業するように注意されたもんね。
【夜の営業】グレーな時代
夜は在宅率がいいから、かたい契約がとれることも多いんだよ。
昼間は奥さんだらけですよね。あ、くまちゃんの事だから、なんかへんなエピソードもあるんじゃないですか・・・。
エッチなエピソード？ 僕はないない（笑）。先輩からはかなり妖艶な話も聞いたけどね。僕はなんにもないよ（笑）
まあ、またそれは別の機会に（笑）。とにかく夜も営業してたって話。
1990年代前半はまだいろんな事がグレーだったんですね。
20時台は平気で訪問してたね。もちろん昼間の成績が良かったら、夜はゆっくり温泉かサウナだけど、契約とれてないと夜も働かざるおえない。てゆーか、契約とれるまで帰ってくるなって怒鳴られるからね。
それでもダメな日はあるから、そういう時は、会社の近くまで戻って時間をつぶして、遅くに営業所に戻る。明日頑張りますとハッタリかませて、やっと深夜に帰宅みたいな？
【自由時間】夜の街へレッツゴー！
寮に戻るのが・・・いい時で夜22時。そうすると、それから喜んで飲みに行く。
僕は一人で行くことが多かった。界隈の屋台やすし屋によく行ったねえ。仕事はハードだけど、給料はまあまあ貰っていたから。
まだ若いからね。朝方まで遊んで、会社行って朝礼やって、午前中は公園で寝て、お昼から営業して・・・そんな感じ？
熱く語るブラック企業社長「昨夜は孫さんと飲み明かしたけん」
出典：smart-flash.jp
社長が営業マンに直接はっぱかけることも多かったんだよね。でも、下っ端の営業マンには優しかったよ。対して、役職ある人間には厳しかったんじゃないかな？ ぶん殴ったりしてたかも。
で、もうほとんど忘れちゃったけど・・・社長の講話で、孫さんがどうこうと言ってたなあ。
え？ そこの会社の社長さんは孫正義さんと知り合いだったんですか？
同じ九州出身で、当時は一緒に酒を酌み交わす仲だったみたいよ。
「孫さんも言うとったが・・・」なんて社長が営業マンに話をするんだよ。いやあ、具体的には、どんな話だったから全く忘れちゃったよ（笑）。
ガクっ。覚えておいたら、いいネタになったのに（苦笑）。
ソフトバンクもまだまだベンチャー企業。名前が広がり始めたばかりの頃だからね。世界の孫さんも、その頃はまだ、野武士みたいな野心の塊だったのかもね
いやあ、営業やめた後、ちょっとだけお金があったから、ソフトバンクの株を買っておけばなあ、と今でも思うよ。
せっかく人より先に孫さんやソフトバンクの話を聞いていたなら、投資すればよかったですね。
