【手塚治虫全部読む7】実は未完の「奇子」本来の構想のプロローグにすぎないという…【1972年ビッグコミック】

サブカル
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1960年代以降、手塚治虫が少年誌・青年誌・大人誌に連載した長編(中編)マンガを順不同でこれから全部読んでいきたい。
今回は1972年、ビッグコミックに連載された「奇子」です。
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【手塚治虫全部読む7】実は未完の「奇子」本来の構想のプロローグにすぎないという…【1972年ビッグコミック】

出典:tezukaosamu.net

1972年はあさま山荘事件があった年。町に流れていた、ちあきなおみ「喝采」はレコード大賞も受賞した。なお、マンガの中で長年地下で生活した奇子の境遇に例えて登場する、旧日本軍兵士の横井庄一さんがグアムから帰還したのもこの年だな。

出典:ja.wikipedia.org

「奇子(1972/01/25-1973/06/25)」は、1972年から73年にかけて、ビッグコミックで連載された作品です。
「奇子」はかなり昔に一度読んだ気がするが、ほとんど忘れていたよ。
二度目も楽しめてよかったですね(笑)。
しかし、手塚治虫によると、この物語はもっと続くはずだったらしいな。本人も言ってるように、これはこれでまとまっているが、続きがあるなら見てみたい。奇子のその後の人生、知りたい。
おそらく、そのへんは「グリンゴ」なんかと共通するテーマなんでしょうね。日本人とは何か?

関連エントリー→【1987年から死の直前まで】手塚治虫、未完の遺作3作品を読む

らしいね。返す返すも、手塚治虫は亡くなるのが早すぎたよなあ。死の直前までアイデアが溢れ出ていたらしいし、本人も悔しかっただろうなあ。まったくもって惜しい!
ですよねえ。
手塚治虫が語る「奇子」

「奇子」は一年半にわたってビッグコミックに連載した作品で、じつは、この物語はもっと長編の予定だったのです。
それが、急に途中で終わったのは、やむを得ぬ事情によるもので、話がつまったとかいやになったわけではありません。したがって物語の大筋のほんのプロローグですが、これはこれなりにまとめてみて満足しています。
最初はドストエフスキイの「カラマゾフの兄弟」のような、一家系のさまざまな人間関係を戦後史の中でかきたかったのです。戦後史をまともに出したのではあまりにも羅列的になりますから、その狂言まわしに天外一族をおいたのでした。戦前的な色彩をもつ素封家に、容赦なく戦後思想が混入し、その混乱と葛藤の中に、日本人のバイタリティのようなものをえがき出したいと思いました。
「奇子」はいちおうこの三冊の本でまとまっていますが、物語はこのあと、彼女の不思議な人生を追って発展することになります。それは、ぜひ書きたい意欲があり、またタイトルをかえてあらためてどこかに発表したいと思います。

(後略)

出典:tezukaosamu.net

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【手塚ヒロイン】手塚治虫が描く女性が艶めかしすぎる…

出典:www.fukkan.com

手塚治虫って現代のマンガの礎をつくった人だから、過去の偉人みたいに考えがちだけど、マンガは今読んでも現代的な感覚で充分面白いし、僕が最近感動しているのは、女性キャラクターが今も艶めかしく、生き生きと感じるところ。
今につながる「萌え」の原点がありますよね。

出典:「鳥人大系」手塚治虫

いや、ホントに感心する。素晴らしい。模写したい。模写しよう!
エッチですね(苦笑)。

出典:「奇子」手塚治虫

コメント

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