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【訃報】『ベルセルク』の作者である三浦建太郎先生が、2021年5月6日、急性大動脈解離のため逝去
出典:twitter.com
漫画「ベルセルク」などで知られる漫画家の三浦建太郎(みうら・けんたろう)さんが6日、急性大動脈解離のため死去した。54歳。葬儀は家族で営んだ。お別れの会などの実施は未定。三浦さんは1985年に週刊少年マガジン(講談社)掲載の「再び…」でデビュー。88年には月刊コミコミ(白泉社)で読み切り作品「ベルセルク」を発表、翌89年から連載を開始した。同作は現在も「ヤングアニマル」(同)で連載中で、単行本の刊行は40巻に上る。主人公のガッツが異形の怪物と戦いながら成長していく壮大なストーリーと、細部まで描き込まれた画風が国内外に多くのファンを生んだ。2002年には手塚治虫文化賞マンガ優秀賞。テレビや映画でアニメ化され、9月には初となる大規模展「大ベルセルク展」の開催が予定されている。
出典:mainichi.jp
亡くなった「ベルセルク」作者、三浦建太郎先生を追悼するため、FF14の海外サーバーでガッツをイメージした両手剣の暗黒騎士たちが集まり葬列を作る。作品がどれだけ愛されていたかを示す途切れない列に涙。pic.twitter.com/3775SDoH5p
— 徳重龍徳(編集、ライター)@ウマ娘やってます (@tatsunoritoku) May 20, 2021
【超大作】『ベルセルク』は終わりなき旅となったのか…?
出典:『ベルセルク』三浦建太郎
この世界には 人の運命を司る なんらかの超越的な「律」 神の手が存在するのだろうか
少なくとも 人は自分の意志さえ 自由にはできない
“自分の国を持つ”という大きな野望を持つグリフィスは絶対的な力を持つ「ゴッドハンド」の五人目の守護天使となることと引き換えに自分が最も大切にしていた者たちを生贄に奉げた。生贄の儀式の生き残りでありグリフィスの片腕であったガッツは身の丈を超える巨大な剣を持つ「黒い剣士」となり、仲間を裏切って無残に殺したグリフィスへの復讐のために世界を旅する。そのころ世界では大国ミッドランドを覆う不穏な影と東方の大帝国クシャーンの侵攻により大戦争が勃発し、”蝕”による使徒の増加もあいまって世界は混迷を極めていく。
『ベルセルク』の主な登場人物たち。
出典:『ベルセルク』三浦建太郎
【未完となるのか?】『ベルセルク』全40巻のあらすじ【2021年現在】
出典:『ベルセルク』三浦建太郎
黒い剣士(1 – 3巻)
身の丈を超える巨大な剣や大砲を仕込んだ義手など様々な武器を手に、ひとりゴッド・ハンドを探し出す旅を続ける「黒い剣士」ガッツ。行き掛かり上共に旅をすることになった妖精パックと共に、各地で人々を脅かしている使徒を追い、狂戦士のような戦いを繰り広げる。本作の序章。
巨大な剣を背負い、鉄の義手をつけた剣士・ガッツ。彼の行くところ、血の雨が降り、死体の山が築かれる…! 大ヒット!! 圧倒的迫力の叙事詩!!
ガッツは5人の闇の歴史の支配者に“ゴッド・ハンド”を求め、相棒のエルフと旅を続けていた。“邪教徒狩り”の名の下に、領民を次々と惨殺する伯爵に、ガッツは戦いを挑む!!
ガッツは伯爵と戦ううちに、ついに永年追い求めた5人の“ゴッド・ハンド”を見いだす! 何故ガッツは、その5人を追うのか…? その秘密を解くべく、物語はさらに変転する!!
黄金時代(3 – 14巻)
序章から時を遡り、ガッツの生い立ちから鷹の団での青春時代、「蝕」、復讐の旅に出るまでを描く。
死んだ母親の骸から泥の中に産み落とされたガッツは、偶然通りかかった傭兵団に拾われ、過酷な環境の中で育ての親から剣術を教えられ、幼いころから戦士として戦場で生きていく。ある日、育ての父を殺害してしまったガッツは傭兵団を脱走、流れの傭兵として各地の戦場を転々とする生活を送るようになる。そんなある時、ある城での攻防戦において凄腕の騎士を倒したガッツに、傭兵団「鷹の団」団長グリフィスが目を留める。
グリフィスとの決闘に敗れ、鷹の団に入団して3年。ガッツは切り込み隊隊長として、ミッドランド正規軍となった鷹の団の百年戦争での武勲の数々を支えていた。グリフィスを始め、かけがえのない仲間を得、剣士としても百人斬りを成し遂げるほどに成長したガッツだったが、やがてただ闇雲に剣を振るいグリフィスの言うままに人を殺めてきただけの自分の人生に疑問を持つようになる。そしてグリフィスがシャルロット王女に投げかけたある言葉をきっかけに、自分の生きる道を自らの手で見出す決意を固める。
百年戦争終結後、グリフィスと真に対等な友になるため、ガッツはグリフィスとの決闘を制し鷹の団を抜けた。ガッツの退団で心の支えを失い、自暴自棄になったグリフィスは王女と姦通、そのことが国王の逆鱗に触れて地下に監禁され、鷹の団は逆賊としてミッドランドから追われることとなった。1年後、武者修行に区切りをつけたガッツは鷹の団の受難を知り、流浪する鷹の団に戻り、王女の手助けを得てグリフィスを牢獄から救出。しかしグリフィスは、度重なる拷問の末に廃人同然となっており、最早鷹の団には存在意義すらなくなってしまった。自ら命を絶つことすらできず、絶望に苛まれるグリフィス。その時、真紅のベヘリットがゴッド・ハンドを現世に召喚した。
ガッツはガンビーノに虐待を受けながらも、戦士として成長し、傭兵としての初陣を見事に飾る。その夜、ガンビーノの戦友・ドノバンがガッツを襲う、いったいなぜ…!
ガッツにとって、ガンビーノは酷薄であっても唯一愛情の対象となる人間だった。そのガンビーノを過って殺してしまい、孤独に苦しむガッツだが…。
傭兵団「鷹の団」はグリフィスの許、次々と武勲をあげていた。「不死のゾッド」との死闘で傷ついたガッツにねぎらいの言葉をかけるグリフィス。これまでの人生にはなかった信頼とやさしさにふれたガッツだが!?
ミッドランドの正規軍となった「鷹の団」は、チューダーとの覇権を賭け最終決戦に突入。そんな中、ガッツは具合の悪いキャスカを助けるが、2人は崖下へ転落。キャスカは看病をしてくれたガッツに昔を語り始める。
ミッドランドとチューダーとの戦いは、鷹の団5千騎がドルドレイ城の守備軍を城より離れた場所におびきだし、キャスカ率いる一隊が城塞に潜入することに成功する。そして、時間との戦いが始まった。
ガッツは、鷹の団を辞める決心をする。しかし、ガッツを手放したくないグリフィスは止めようと、剣で決着をつけようとする。結果は、ガッツの圧勝。そして、グリフィスの精神の中で何かがくずれ始めたのだった。
王女と男女関係を持ったグリフィスは、拷問をうける。それからはキャスカが鷹の団の指揮をとり、逃亡生活を送っていた。噂を耳にしたガッツは、再会した仲間達とグリフィス救出を誓う。
グリフィスをミッドランド国から救出したガッツたちは地下水道で刺客・バーキラカを撃破。ミッドランド国王は次にワイアルド率いる黒犬騎士団を差し向ける!!
グリフィス救出に成功したものの、グリフィスの身体は壊れ、1人では何もできなくなっていた。希望を失った鷹の団のメンバー。その中、ガッツはキャスカとの仲を深めるが…。
グリフィスの手にベヘリットが戻り、異次元に仲間ともども引きずり込んだ。4人の神「ゴッド・ハンド」が降臨し、鷹の団をいけにえにして野望を果たせと言われる。そして、グリフィスは決断、魔物達の狂宴が始まった!!
鷹の団のほとんどは魔物の餌食となり、キャスカはグリフィスに犯された。ガッツも半死状態になるが、ドクロの騎士が異次元に乱入し、ガッツとキャスカを連れ去る。ガッツは復讐を誓う!!
断罪篇(14 – 21巻)
序章終了後の時系列から物語は再開する。
ロスト・チルドレンの章
使徒狩りの旅に出てから2年。「霧の谷」付近で悪霊を狩ったガッツは、なりゆきで盗賊に襲われていた少女ジルを助ける。パックの姿を見て悲鳴を上げるジル。話によると、ジルの村は「霧の谷の妖精」の度重なる襲撃に遭い、家畜や大人がことごとく殺害され、子供は霧の谷へとさらわれているという。烙印の痛みにより妖精の正体を使徒と見抜き、ガッツは万全ではない体調を押して霧の谷へ向かう。縛鎖の章
黙示録の予言にある「闇の鷹」を追い、ファルネーゼ率いる聖鉄鎖騎士団がジルの村を訪れた。使徒らが狩り尽くされ死骸が山積する霧の谷の惨状を見た騎士団は、霧の谷を去ろうとしていたガッツを闇の鷹と見なし、取り囲んで捕縛する。生誕祭の章
世界中の人々が、世界を覆いつくす闇を光り輝く鷹が切り裂く夢を、一斉に眠りの中で見た。同じころ、聖鉄鎖騎士団の手を逃れ、キャスカの身に危険が迫っていることを感じ取ったガッツは、キャスカを預けていた鍛冶屋ゴドーの住処へと戻り、彼女の失踪を知る。ゴドーの手で鍛え直された剣や新しい武器と共に、キャスカを救うため、予言に聞かされた「盲目の羊の集う聖地」断罪の塔へ向かう。信者達によって焚刑に処されかけていたキャスカを咄嗟の判断と連携で救助、そこに怪異が発生して多数の信者を飲み込み塔が崩壊した。夜の闇が消え、日の出の光に包まれる中、髑髏の騎士が指差す先には「世界の変わり目」となる現世に再転生したグリフィスが佇んでいた。
ゴッド・ハンドとその使徒への復讐をする旅に出たガッツ。「霧の谷」近くの村では妖精もどき達によってたびたび襲われ、人間までも食べられていた。妖精もどきを使徒と確認したガッツの戦いが始まる!!
ガッツは賊に襲われていた少女・ジルを助けた。妖精もどきの女王・ロシーヌは、ジルの幼なじみで自分の理想の国を霧の谷につくりあげていたのだ。ガッツはロシーヌらを使徒と確認し、血戦が始まった!!
ゴッド・ハンドとその使徒への復讐をめざす旅に出たガッツ。「霧の谷」でロシーヌに勝利したが、彼を追う製鉄鎖騎士団と戦闘に突入。ロシーヌとの戦いで満身創痍のガッツは捕縛され…。
鷹の団を全滅させた「蝕」から2年が過ぎ、ゴッド・ハンドとその使徒へ復讐するために旅に出たガッツ。世紀末的様相を呈する世界で、ガッツはキャスカの危機を感じ取ったが…!?
ガッツが必死に断罪の塔をめざしている時、ついにかの地でキャスカの身に危機が及びはじめる…。謎の怪物がうごめく地に黒い剣士の大剣がうなる!!
「断罪の塔で『蝕』が起こる」という預言を胸に、キャスカ救出へ向かったガッツ。襲い掛かる使徒モドキを次々に倒すが、なかなかキャスカに辿り着けずにいた。そして、塔内で「蝕」を引き起こす使徒の正体がついに明らかに…!?
ついに“鷹”がもどってくる! 千年に一度の受肉をもって現世にあらわれる“鷹”のために、すべては揃えられたのだ…!! 断罪の塔、怪異、使徒、完璧な世界、邪教、そして『蝕』。その大きなうねりの前には、ガッツの運命すら因果の中なのか!?
千年帝国の鷹(ミレニアム・ファルコン)篇(22 – 35巻)
聖魔戦記の章
断罪の塔で受肉したグリフィスは、ゾッドら使徒を配下として新生鷹の団を率い、ミッドランドを蹂躙するクシャーンに対し解放戦争を挑んだ。一方ガッツは、ゴドーの鉱洞が破壊され安全な場所がなくなったキャスカを守るため、パックの故郷である妖精郷を目指す。旅の途中、ファルネーゼ、セルピコ、イシドロが一行に合流。そして霊樹の森で魔女シールケとその師フローラに出会い、彼らと共に悪霊と戦ううち、再びかけがえのない仲間を得たことを実感する。鷹都(ファルコニア)の章
新生鷹の団により焼き尽くされた霊樹の森を後にし妖精郷を目指す船の手配が必要となったガッツ一行は、貿易都市ヴリタニスへ赴く。法王庁教圏連合軍の出陣前夜祭に来襲したクシャーン妖獣兵を、新生鷹の団も入り乱れる激闘の末に撃退し、船旅に出帆するガッツ一行。一方、ガニシュカ大帝によって幽閉されていたシャルロットの身柄を奪還したグリフィスは、ミッドランド王国正規軍・新生鷹の団団長として各地のクシャーン帝国軍を撃破。魔都と化した首都ウィンダムを戦いの場に互いの国家存亡を賭して激突する。
断罪の塔“聖アルビオン寺院”倒壊後、クシャーンの包囲網を突破したガッツ・キャスカ・パックは烙印の宿命から逃れるため、鍛冶屋ゴドーの鉱洞に向かう。そこでガッツが出会ったのは、復活したグリフィスだった。果たして彼は何を語るのか…!?
エルフヘルムへの旅に出たガッツだが、キャスカを魔物から守りながらの戦いに、次第に疲労の色を濃くしていく。そしてガッツはキャスカに対し決定的な行動を取ってしまう。二人の間に危機が生まれた時、彼らを訪れたのは…!?
新たな旅の仲間を加えたガッツ達一行は、ある山中で“魔女”に出会う。霊樹の館でガッツ達を待っていたと語る魔女・フローラ……果たしてその真意とは!? そしてガッツは魔法・魔女を通して何を知るのか!?
魔物との戦いに突入したガッツ達。無数のトロールを相手にしたガッツは大剣を思う存分振るい、霊樹の森で出会った魔女・シールケは“魔術”で仲間を救う。魔術を目にしたガッツはその効果に驚嘆するが、それでも魔物達の攻勢は凄まじくて…。
イーノック村を魔物から辛くも守りきったガッツ達だったが、騒ぎの中、キャスカとファルネーゼがトロールによって幽界(かくりょ)の闇の領域“クリフォト”に連れ去られてしまった。救出に向かったガッツは彼の地で凄まじい戦闘に突入する。が、人の理の通じない空間ゆえに、“思いもかけない者”が出現したのだった!!
“命の危機”を伴う“狂戦士の甲冑”に取り込まれてしまったガッツ。しかもグルンベルドとの戦闘はもはや人間の領域を超え、ガッツの身体を破壊し始める。このままではガッツに訪れるのは“死”のみ。彼を救おうとシールケはガッツの気(オド)に深く潜入するが…!?
霊樹の森までの新生鷹の団との戦闘に呪物“狂戦士の甲冑”をまとったガッツは、全身を極限まで破壊されながらもシールケの捨て身の魔術により生還する。ヴリタニス目前の海岸でガッツ達は一時の休息を得、ある者と謎の出会いをするが、その地にはクシャーンの妖術部隊が進軍していた。満身創痍のガッツはそれでも仲間のために戦い始めるが…。
鎮守府・ヴリタニスに入ったガッツ一行はエルフヘルムへの船の調達に苦心していた。そんな中、港に立ち寄ったシールケは人買い商人(元・海賊)に追われるクシャーンの子供たちをかばい危機に陥る。彼女らを助けようとするイシドロ、ミュールは海賊たちと大立ち回りを演じる。子ども達だけでこの危機を乗り越えられるのか?
対クシャーン決戦への出陣式前日催された、ヴリタニス市庁での舞踏会。その舞台にクシャーン妖獣兵が!! そして、地獄と化した舞踏会の中にはファルネーゼが!! ガッツは果たして…!?
鎮守府・ヴリタニスは血の海に!! 唯一の希望が沈んでしまう危機にガッツの大剣が唸りをあげる!!
狂戦士の甲冑を乗りこなしたのも束の間、クシャーン大帝・ガニシュカの雷撃にガッツはなすすべがなかった。そして、大帝はガッツに自らの配下に加わるよう提案、ガッツは大帝がゴッド・ハンドに楯突く使徒だと理解した。ゾッドが率いる新・鷹の団の飛行型使徒がガニシュカに襲い掛かるが、大帝の優位は変わらず、混戦の中、ガッツとゾッドは驚くべき選択をする!?
ガッツ達一行はエルフヘルムへ向け船出した。しかし休息を得たのも束の間、海賊船3隻の追跡を受けてしまう。1隻対3隻の不利な状況ながら艦長・ロデリックの指揮のもと本格海戦が始まった!
世界を手に入れようとしたガニシュカは巨大な魔獣と化しグリフィスたち新・鷹の団に襲いかかった! この決戦で世界全体が大きく変化してしまうのか!? 日本発ファンタジーの真骨頂ここに出現!
巨大な魔獣・ガニシュカはグリフィスによって倒された。そして世界は大きく変わり、想像上の怪物たちが現実化した。海上を航海するガッツたちにも幽霊船と化け物が襲いかかってきた──。
幻造世界(ファンタジア)篇(35巻 – )
妖精島の章
グリフィスとガニシュカ大帝との対決に乱入してきた髑髏の騎士による剣の一閃によりガニシュカは消滅。直後、幽界と現世が混在した「幻造世界」が出現、その影響は洋上のガッツ一行にも及ぶ。海上にて一行を狙う海賊船と交戦、途中、辺鄙な離島へ寄港するも既に魔に憑かれた存在蠢く場となり離島の奥深くに据えられた古代の封印が崩れ、巨大な海神が暴れ狂う状況に巻き込まれる。海馬号乗員らとガッツの剣、島民唯一の生存者 少女イスマと突如現れた人魚の一群によって海神と海賊は葬り去られた。人魚であったイスマの母とその仲間達の案内を得て一行は妖精郷のある島に上陸するも島民の魔術師達は島外からの侵入を拒む仕掛けを施していた。その頃、旧鷹の団団員だったリッケルトは世界に突如として出現した怪物を振り切りつつ、命からがら辿り着いた王都ファルコニアで”影”の一端を垣間見、目の前に佇む「白い鷹」は過去の思い出と確信、現状に見切りをつけたリッケルトに暗殺の手が迫る中、亡き師ゴドーの養女で唯一の家族である義妹エリカと安住の地を求め、即席の仲間達と共に王都を後にする。
上陸の妨害を排除し、妖精郷に辿り着いたガッツ一行は”花吹雪く王”と謁見を果たす。旅の目的でもあったキャスカの失われた心を取り戻すべくファルネーゼとシールケがキャスカの精神へと入り冒険に出発、心象世界に巣食う邪悪な概念を掃討したことで2年の時を経てキャスカが覚醒した。
遠い日の春花
37巻収録。かつて流れの傭兵として旅していたガッツが初めて妖精と出会った際のエピソード。
ガッツたちが乗る海馬号が寄港したのは、荒ぶる「海神」の住処だった! 島民は海神によって触手化され、ガッツたちに襲いかかる。ガッツは海神を倒すため、身体を傷つけながら狂戦士となった!
孤島を破壊しながら現れた「海神」の本体内部に、ガッツは光体化したシールケと潜り込んだ! ところが海神の内部では、怪魚が群れを成し、巨大な心臓からは聞く者を狂わせる音波を発してガッツたちを攻撃するのだった。同じ頃、イスマの仲間である人魚たちが海神の周りに集結した。永きにわたる人魚と海神の戦いに決着をつけようと動き出したのだった。危機一髪の瀬戸際にあるガッツとシールケは果たして…。特別編としてガッツが鷹の団入団以前のエピソードを収録。
変貌を遂げた世界で、安全な土地を求め旅に出たリッケルトとエリカは魔物に襲撃されたところを新生鷹の団に救われた!導かれるがままに辿り着いたのは白き鷹グリフィスが君臨する都ファルコニアだった。グリフィスと鷹の団への複雑な想いを胸に秘めたリッケルトは…。一方、海神の危機を脱したガッツ一行はキャスカの身の安全と、精神の回復の望みをかけパックの故郷、妖精島へ向うのだった。
海神の脅威を退け、ガッツ一行は旅の目的地・妖精島ことスケリグ島へ辿り着いた。しかしそこには来訪者を阻む術や罠が待ち受けていた。新たな困難を退けながら島に入り込んで行く一行。果たしてここはキャスカにとって安住の地なのか!? そしてキャスカの精神を回復させることが出来るという「花吹雪く王」との謁見は叶うのか!?
妖精島で、精神を回復する術を持つという「花吹雪く王」に謁見したガッツ一行。夢の回廊を廻り、キャスカの深層世界へと降り立ったシールケとファルネーゼは記憶の欠片を集め、遂に最後の欠片に辿り着く…! 果たしてキャスカはかつての姿を取り戻すのか!?
【最後に】『ベルセルク』はこれから連載のスピードが加速し、物語が収束していく予定だったらしい!?
出典:『ベルセルク』三浦建太郎
※2019年のインタビュー記事より抜粋
──「ベルセルク」はヤングアニマル(白泉社)で連載中ですが、毎号は載っていません。「ドゥルアンキ」が始まったことによって、「『ベルセルク』が遅れるのでは?」と思うファンもいるかと思います。
僕はネームがかなり速いタイプで、「ベルセルク」の遅延は作画の問題に集約されるんです。うちのスタッフは実力派揃いですが、いまだに僕がほとんど自分で描いているせいでどんどん遅延を招いていて……。だから「ドゥルアンキ」でアシスタントの腕がもっと鍛えられて、「これだったら大丈夫!」と僕が思えれば、「ベルセルク」にもフィードバックできる。そうしたら「ベルセルク」の連載スピードも上がるんじゃないかと、期待を抱いています。──「ベルセルク」の作画部分の、三浦さんの比重を下げられると?
ええ、できあがったものが同じクオリティになればいいので。実際、「ドゥルアンキ」でペン入れを任せてみたら随分できるなあってのがわかったんです。ゆくゆくは僕の「ドゥルアンキ」の仕事がネームと最後のチェックだけになるよう、スタッフミーティングを重ねて意識を共有しています。この歳になって、人を使ってちゃんと描くシステムが組み上がっていないのは問題なので、「ドゥルアンキ」は本当にいい機会だと思ってます。出典:natalie.mu
※2019年のインタビュー記事より抜粋
──聞きづらいことなんですが、1989年から「ベルセルク」を描いていて飽きることはありませんか?
飽きることはないんですよ。毎回毎回、新しいものを描いている気分でやっているので。「ベルセルク」に飽きたことはないし、「このエピソード、半端にやっちゃったな」ってこともない。たぶん、同じパターンを繰り返すマンガじゃないからでしょうね。描かなきゃいけないテーマをうんしょ、うんしょ、って描いて、次のテーマをまたこなす。それは毎回新しいことに挑戦しているということなんです。大河ものを描いてる人は、飽きることはないんじゃないかな?──つらいこともないですか?
マンガを描くのは実際、全部楽しい。マンガを描いていてつらいこと、苦しいことってほぼないですね。めんどくさいことはあるけど、そのめんどくさいことも楽しかったりするんです。じゃなきゃこんなに長くやってません(笑)。楽しいことばっかりだから1日中マンガのことばかりで、人らしい生活をいい加減にしちゃってるところがあります……あ、そういえば時間が欲しい。時間がない、寿命が来る、体力が落ちてきたというのは苦しみかな……。出典:natalie.mu
※2021年4月の対談記事より
――『ベルセルク』は30年以上、『セスタス』も20年以上連載が続いていますが、連載を始めた時にはどのくらいまで構想を持たれていたんですか?
三浦:『セスタス』は終わるまでの流れやイメージはあるの?
技来:そこが問題なんだよね(笑)。ぶっちゃけ聞くけどさ、『ベルセルク』は構想の何%くらい消化してるの?
三浦:これから畳もうかなという予定ではあるけど(笑)。これからは広げずに畳もうとは思ってる。
技来:こっちは構想の半分にもまだ行ってないんだよ。どうしよう?
三浦:そうなると健康との戦いだな。
技来:命が尽きる前に終えられないことがわかってきちゃって。
三浦:まあ人生100年とかいうから、気を付けていけば。90歳でもバリバリに働いている人もいるんだから。
最近(といっても数年前)では、狂戦士の甲冑姿のガッツがカッコよすぎでした…。
そしてなんといっても、シールケが大好きです!