【初恋を引きずる男】 映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)、最後に勝つのはいつも庵野秀明説?

サブカル
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※ネタバレあり

タイミング逃しちゃったけど、ホントは映画館に観に行きたかった作品。今回、『全裸監督2』を観るために再加入したNetflixで、ついでに話題の韓国ドラマ『愛の不時着』を鑑賞中だったが、つい先日、映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)が配信開始となったので即鑑賞した。
映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)は2020年1月17日、日本でコロナが深刻化する直前の公開でした。
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【1990年代】映画『Love Letter』(1995年・岩井俊二監督)、良い映画だったよねえ(しみじみ)

出典:movies.yahoo.co.jp

映画『Love Letter』(1995年・岩井俊二監督)は、1990年代で一番好きな映画だな。
岩井俊二監督のデビュー作かつ代表作ともなっています。

『Love Letter』(ラヴレター)は、1995年に公開された日本映画。中山美穂、豊川悦司主演。テレビドラマやCMなどで活躍していた岩井俊二の劇場用長編映画監督第1作である。

あらすじ

神戸に住む渡辺博子は、婚約者で山岳事故で亡くなった藤井樹の三回忌に参列したあと、彼の母・安代から彼の中学時代の卒業アルバムを見せてもらう。博子はそのアルバムに載っていた、彼が昔住んでいたという小樽の住所へ「お元気ですか」とあてのない手紙を出す。

博子の手紙は、小樽の図書館職員で同姓同名の女性・藤井樹のもとに届く。樹は不審に思いながら返事を出すと、博子からも返事がくる。奇妙な文通を続けていたが、博子の友人・秋葉茂の問い合わせで事情が判明する。博子は樹に謝罪し、婚約者だった藤井のことをもっと知りたいと手紙を出す。

樹は藤井とクラスメイトだった中学時代の思い出を手紙に綴る。同姓同名の二人の藤井樹はクラスで囃し立てられ、図書委員にされてしまう。女子の樹は誰も借りない本ばかり借りるなどの風変わりな男子の藤井に戸惑う。博子から樹に学校を撮ってきてほしいとインスタントカメラが送られてくる。樹は久しぶりに母校を訪ね、図書委員の女子生徒たちから、図書カードに残る「藤井樹探しゲーム」が流行っていると聞かされる。

秋葉茂は博子を連れて、藤井樹が死んだ山のふもとの山小屋に泊まる。小樽の樹は風邪をこじらせて倒れる。樹の父親は救急車が間に合わず亡くなっていた。祖父の剛吉は吹雪の中、樹を背負って病院に運ぶ。樹は祖父とともに入院する。

翌朝、秋葉は藤井が死んだ山に向かって「博子ちゃんは俺がもろたで」と叫ぶ。博子は「お元気ですか。私は元気です」と繰り返し呼びかけて号泣、ようやく藤井への思いを断ち切る。小樽の樹も病床からうわごとで「お元気ですか」とつぶやく。

小樽の樹は中学3年の正月に父親を亡くしたが、なぜか藤井が訪ねてきて図書室で借りた本を樹に預けて引っ越していった。博子は退院した樹に今までもらった手紙を「あなたの思い出だから」と送り返し、藤井は図書カードに樹の名前を書いていたのではないかと問う手紙を添える。樹の家に図書委員の女子生徒たちが訪ねてくる。藤井が樹に預けた本の図書カードの裏には、樹の似顔絵が描かれていた。樹は藤井の初恋に気付き照れながら涙ぐむ。

出典:ja.wikipedia.org

脚本も良かったし、映画の雰囲気も良かった。この時僕はまだ20代で、青春がそろそろ終わりそうな時期だったけど、その地点からさらに10代の頃を振り返りつつ…映画を観てしんみりしたよなあ。
手紙がキーワードです。誰しも思春期の頃を思い出さずにはいられない映画でした。
そして、今回の映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)だよ。『Love Letter』を受けての『ラストレター』、岩井監督の中でも深く繋がっている映画だと思う。
岩井俊二監督の出身地が舞台です。より自伝的な部分もあるかと思われます。
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【Netflix】映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)、Netflixで2021年7月より配信開始

出典:last-letter-movie.jp

ホントは映画館で観たかったけど、タイミングよくNetflixで配信が始まったので即鑑賞したよ。
面白かったですか?
あらすじ

ある7月、宮城県白石市八幡町、岸辺野裕里(松たか子)の実家である遠野家では、姉の遠野未咲(過去の未咲役:広瀬すず)のお弔いが行われていた。44歳という若さでの病死に周囲からは悲しみの声が上がるが、彼女の本当の死因は自殺であった。お弔いが終わり、裕里は自身の子供たちを連れて自宅へ帰ろうとするが、娘の颯香(森七菜)は「夏休みだからしばらく従姉妹の鮎美と過ごす」と言い、実家に残ることになる。帰り際、未咲の娘である鮎美(広瀬すず)から「母宛に高校の同窓会のお知らせが来ている」と相談された裕里は「自分から連絡しておく」とお知らせを受け取り、息子の瑛斗と共に自宅へ戻る。

同総会当日、姉の未咲は7月末に亡くなったと知らせるつもりで会場に行った裕里は、姉の同窓生たちから姉と間違われてしまう。姉は男女問わず人気者であったため人だかりができてしまい、とても否定できる雰囲気ではなくなったため訂正もせず姉として振る舞うことになった挙句、突如指名され壇上でスピーチをする羽目になってしまう。当初の目的を果たせないまま一足先に会場を去り、疲れた顔でバスを待っていると、見知った顔である乙坂鏡史郎(福山雅治)が話しかけてきた。「話をしたかったので追いかけてきた」と鏡史郎は言い、飲みなおさないかと誘われるが、ここでも正体は明かさず連絡先だけを交換して別れる。その後、「25年間、ずっと愛していました」とのメッセージが届くが、「オバサンをからかわないでください」と返信する。

帰宅後、夫の宗二郎(庵野秀明)から同窓会の様子を訊かれ「姉に間違われたけれど訂正できずにスピーチまでさせられた」と話し、風呂へ入る。 風呂の間、ダイニングテーブルに置いたスマホに鏡史郎からの通知が届き、文面を読んだ宗二郎は浮気だと誤解して風呂場で裕里を問い詰め、その拍子にスマホが湯船に沈んでしまう。 スマホが使えない間に鏡史郎からの連絡が来ていたのではないかと考えた裕里は、「夫があなたからのメッセージで浮気を疑いスマホを壊されたので、もし何かメッセージを送っていても読めていない」と手紙を書き、自身の住所は書かずに未咲の名前で投函する。

ある日、裕里が自宅へ帰ると二頭の大型犬が部屋を歩き回っていた。宗二郎を問い詰めると、次回の漫画の参考資料として試しに飼ってみることにしたと言う。相談もなしの夫の独断に呆れ、世話は誰がするのかと尋ねるが「それは君だよ」と言われてしまう。先日の浮気疑惑の罰であると感じた裕里は、再び住所を書かずに鏡史郎へ手紙を書き、この一件を報告する。加えて、義母の昭子(水越けいこ)が同窓会の帰りに訪れ、暫く裕里たちの家に泊まることになる。

裕里からの手紙に申し訳なくなった鏡史郎は「やはり僕のせいですかね?話し相手ならいつでも」と返事を書くが、宛先が判らないため高校の卒業アルバムに記してあった未咲の連絡先へと送る。その住所は未咲と裕里の実家であり、現在は裕里の父母と鮎美が暮らしている。訳も分からず鏡史郎からの手紙を受け取った鮎美と颯香は「自分たちが母(叔母)未咲に代わって返事を書こう」と企む。

一方、裕里は昭子の姿が見えないことを心配し、瑛斗と彼の友達2人を連れて犬の散歩がてら近所を捜索する。神社にて、昭子が男性と親しげに話しながら歩いているのを見つけるとこっそりと2人の跡をつけ、男性宅を確認し瑛斗たちを先に帰す。そして裕里が男性宅に戻ると救急車が到着しており、昭子が担架に乗せられ運ばれていた。苦しむ昭子を見て、裕里は慌てて救急車に同乗するが診断はぎっくり腰であった。

その後、鏡史郎には裕里が書いた手紙と、鮎美・颯香の書いた手紙が届くようになる。未咲に成りすました彼女たちから「私とのことをどのくらい覚えていますか?」と聞かれた鏡史郎は、自身が高校三年次に転校してきたこと、一番席が近かったクラスメイトの男子に誘われ生物部に入部し、そこで後輩の裕里に出会ったこと、部活中裕里に「うちの姉は美人で生徒会長でいつも比べられている」と聞かされ、「(マスクの下の)顔を見たことが無い」と言ったら「写真を見ますか?」と自宅に誘われて昔のアルバムを見たこと、その後の帰り道で未咲に出会い、気を利かせた裕里が彼女のマスクを外したため初めて顔を認識し、一目惚れしたことを手紙にしたためる。

退院した昭子は、宗二郎・裕里宅で暫く静養することとなる。昭子から手紙の投函を頼まれた裕里は、宛先である先日の男性宅に届けに行き、義母との話を聞く。昭子は同窓会の折に再会した高校時代の恩師・波止場正三(小室等)に英語の手紙の添削をしてもらっていたのであった。義母への手紙の返事がないことを心配した裕里が理由を聞くと、ぎっくり腰を起こして倒れそうになった昭子の体を支えようとした際に手を痛め、動かすことができなくなったという。正三の手に巻かれた包帯を見た裕里は、怪我が治るまで代わりに添削を書くことにする。そして、鏡史郎への手紙もここで書くことにした裕里は、正三に許可をとり、正三の住所を連絡先として鏡史郎に教えるが、後日鏡史郎が正三宅にやってきてしまう。突然の訪問に焦る裕里に鏡史郎は、同窓会の時から自身が未咲ではなく裕里と判っていたと話す。そして本当の未咲の様子を訊かれた裕里は、7月末に自殺したことを伝える。実は鏡史郎は大学時代に未咲と付き合っていたが、その後未咲は駆け落ちするように阿藤(豊川悦司)と結婚していた。

遡ること高校時代、裕里は自身の気持ちを隠して鏡史郎の恋愛相談に乗っていたが、彼に頼まれた未咲宛のラブレターを当人に渡していなかった。

長年思い続けていた未咲が亡くなっていたことを知った鏡史郎は、自身と別れてからの未咲について調べるため、かつて未咲が阿藤と住んでいたアパートを訪ねると、阿藤の現在の連れ合いであるサカエ(中山美穂)に迎えられる。自身は未咲の知り合いだと話すと阿藤が待つ居酒屋へ案内され、数十年ぶりに彼と再会する。阿藤は未咲と鮎美への仕打ちを後悔するそぶりも見せないどころか、未咲が亡くなったことも知らずにいた。

後日、鏡史郎は廃校となった母校を訪ね、校舎内を撮影する。そして、偶然学校に遊びに来ていた鮎美と颯香を見かけて驚き、声をかける。鮎美は声をかけてきた男が母親の昔の恋人、鏡史郎だと分かり、自宅へ誘う。そこでやっと鏡史郎は未咲に再会し、線香をあげることができたのであった。想いを遂げた鏡史郎は裕里の働く図書館を訪れ、東京へと戻り小説家として再出発することに決めたと告げる。別れ際、裕里は憧れの先輩であった鏡史郎と初めて握手を交わしたことで少女のように喜び、姉がモデルである彼の作品にサインを頼んだ。

物語のラストで、鮎美はこれまで開ける気の起きなかった「母からの手紙」を開封する。

出典:ja.wikipedia.org

やっぱり、こういう過ぎ去りし初恋や青春を静かに振り返る映画っていうのは、絶対泣けちゃう。鑑賞後の率直な感想を述べさせていただこう。
やっぱり泣いちゃいますか(笑)。
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でも、初恋を引きずるうだつの上がらない男役が、もし福山雅治じゃなかったら?

出典:last-letter-movie.jp

まずさ、初恋を引きずるうだつの上がらない男役が、50歳を超えたとはいえ、長身イケメンの福山雅治だからね。
それって、なんか問題ありますか?(笑)
大ありだろ?(笑) 「初恋を引きずる」という行為は、概して、多くの男に共通する心持だが、「気持ち悪い」とか「女々しい」とか、女性からはほぼストーカー扱いされるのがオチ。しかしそれが福山雅治演じる小説家という設定だから辛うじて、世の女性にも受け入れられるというもの。
ま、そうかもしれません(苦笑)。
この役が50代の頃の武田鉄矢だったら、また違う雰囲気の映画になってたぞ。50代の吉岡秀隆あたりなら、福山雅治とはまた違った味わいの配役となったかもしれないけど…。
武田鉄矢さんをバカにしないでください!(苦笑)
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広瀬すずが好きだからと、森七菜をフってしまう神木隆之介に感情移入できない?

出典:last-letter-movie.jp

映画は、過去と現在が交錯しながら、物語が進んでいく。子どもの頃の乙坂鏡史郎(福山雅治)役を神木隆之介が演じる訳だが、そもそも、広瀬すずがいくら美人だからって、森七菜をフるか? 僕はむしろ、この映画の中では、高校生活を送る広瀬すずより、森七菜の方が魅力的に映ったぞ。そのへんはちょっと主人公に感情移入できなかった点かも。
森七菜さんも魅力的だったんですね。
その初々しい森七菜が、映画の中ではやがて、ちょっと図々しいオバサン、松たか子となるのも納得いかない。あくまで映画の中の話だからね、現実の松たか子をディスってる訳じゃないぞ(苦笑)。
わかってます(笑)。
そのへんがちょっと感情移入できなかったなあ。森七菜が十分魅力的なんだもん。
じゃあ、アニメ『天気の子』も観ないと、ですね。まだ観てないらしいじゃないですか。

出典:last-letter-movie.jp

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キーパーソンの未咲を死に追いやった阿藤(豊川悦司)の存在がなんかモヤモヤする

出典:last-letter-movie.jp

でも、一番納得できなかったのが、キーパーソンの未咲を死に追いやった阿藤(豊川悦司)の存在。
福山雅治さんの恋敵ですね。彼が未咲さんを若くして自殺に追いやったようなものです。
典型的な、女を不幸にするダメ男役なんだけど、なぜ聡明な優等生の未咲がこの男と駆け落ちしたのか、そのへん納得できる描写が全くなかった。いい女がダメ男に引っかかって不幸になるのはよくある話だが、映画の中でも、どうして美咲がこの男に惚れていったのかを端的にでもわかるようなシーンが欲しかったなあ。そういう描写が全くなくて、長髪の不良中年・豊川悦司が突然出てきてもなんか釈然としない。辛うじてお腹の大きい中山美穂が現れたことで、未咲を別れた後、現在も美女を妊娠させるくらいモテる男らしいとわかるだけ。
阿藤(豊川悦司)の存在がちょっと納得いかないそうです(苦笑)。
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いつも最後に勝つのは庵野秀明説?

出典:last-letter-movie.jp

でも、最後に勝ったのは庵野秀明なのだろうな。
どういう意味ですか?
庵野秀明って、松たか子の旦那で漫画家の役だが、かなり存在感あったぞ。映画でも現実でも変人キャラだし、映画でも現実でもブレない男。最後にはそういう男が勝つんだと思った。
素の演技?
初恋を引きずりながら、50歳過ぎても虚しい独り身の福山雅治よりも、場末で飲んだくれて好きに生きる豊川悦司よりも、美人の奥さんとかわいい娘に囲まれ、清潔で快適そうな家に住み、好きな漫画を描き続ける庵野秀明が、どう考えても一番幸せそうだぞ。
ま、そうかもしれませんね(苦笑)。
庵野秀明って変人キャラだけど不思議な人だよね。本業ではいい映画を作るし、最近ではその映画をちゃんと大ヒットさせるし。本業以外にも、私生活では安野モヨコと良い家庭を築くし、宮崎駿作品の主役の声優に抜擢されるし、そして今回のように岩井俊二監督作品に俳優として登場するし。こんなに大成功したオタクは他にいないぞ。
奇特な方ですよね(苦笑)。
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【率直な感想】話題の韓国ドラマ『愛の不時着』より、映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)が好きです

出典:last-letter-movie.jp

まあ、あれだな。『Love Letter』ほどではなかったがいい映画だった。
70点くらいですか?(苦笑)
いやいや点数はわからんが、同時に話題の韓国ドラマ『愛の不時着』を3話くらいまで見ていたのだが、『愛の不時着』よりは今のところ、映画『ラストレター』の方が好き。『愛の不時着』もこれからもっと面白くなるんだろうけど、主人公の女が図々しくてどうも僕はダメだな。日本人男性の感性としては、『愛の不時着』の主人公より、松たか子や広瀬すず、森七菜ら日本女性の方が好きだと思うぞ。
作品の感想なんだか、女性の好みなんだか、よくわかりません(笑)。
ま、Netflixに加入している人は、なかなかいい映画なんで、映画『ラストレター』(2020年・岩井俊二監督)をオススメする。切なくなるのは間違いない。
だそうです(笑)。

「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」亡くなった姉の未咲の代わりに同窓会に出た裕里は、初恋相手の鏡史郎と再会し、姉のふりをして文通を始める。手紙は姉妹の娘たちをも巻き込み、二つの世代の時間を動かし始めた―不朽の名作『ラヴレター』から24年の時を経て贈られる、岩井美学の到達点。
岩井/俊二 1963年生まれ、宮城県出身。『Love Letter』(1995年)で劇場用長編映画監督デビュー。映画監督・小説家・作曲家など活動は多彩。

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【追記(2021月7月26日)】老いらくの…

出典:last-letter-movie.jp

思い出すと、小室等さんもなかなかいい味だしてたな。
後になって思い出したんですね。
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