【あちらにいる鬼】瀬戸内寂聴(享年99歳)、大正・昭和・平成・令和を生きた女

気になって仕方ない
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折しも、小説家・井上荒野氏による問題作『あちらにいる鬼』文庫化&映画化のニュースを聞いた矢先だった。
作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが死去されました。

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【享年99歳】作家・僧侶、瀬戸内寂聴さん死去

あの(!)細木数子に続いて、あの(!)瀬戸内寂聴も亡くなるという…。こういうのって毎年、年末に続くんだよね。
作家で僧侶の瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう)さんが9日午前6時3分、心不全のため京都市内の病院で死去されました。享年99歳でした。

「夏の終(おわ)り」「美は乱調にあり」など、情熱的な愛と生をつづった小説や、法話などの活動で知られる作家で僧侶の瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さんが9日午前6時3分、心不全のため京都市内の病院で死去したことが11日分かった。99歳

 葬儀は近親者で行う。お別れの会は後日、東京で開く予定。

(中略 ※下に掲載)

 先月に肺炎で入院。退院したが、その後、再び体調を崩し、病院で療養していた。

出典:news.yahoo.co.jp

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【あちらにいる鬼】瀬戸内寂聴(享年99歳)、大正・昭和・平成・令和を生きた女

最近の若者には、ニコニコした尼僧くらいの認識だろう。しかしどうして、アナーキーな人生をかっ飛ばしてきた女性だぞ。知ってるか?
瀬戸内寂聴さんの略歴は、え~と(検索中)…。

「夏の終(おわ)り」「美は乱調にあり」など、情熱的な愛と生をつづった小説や、法話などの活動で知られる作家で僧侶瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さんが9日午前6時3分、心不全のため京都市内の病院で死去したことが11日分かった。99歳

 葬儀は近親者で行う。お別れの会は後日、東京で開く予定。

 徳島市の神仏具商の次女に生まれ、東京女子大在学中に結婚。卒業後、夫の赴任先の北京に渡るが、夫の教え子と恋に落ち、3歳の娘を残して家を出た。離婚後、少女小説や童話で生計を立てる。

 1957年「女子大生・曲愛玲(チュイアイリン)」で新潮社同人雑誌賞を受賞。「花芯」が酷評されて失意の歳月を送るが、61年の伝記小説「田村俊子」で再起。「かの子撩乱」や「美は乱調にあり」など優れた評伝小説を相次いで発表し、63年、2人の男の間で揺れる女の性と心理を綴った「夏の終り」で女流文学賞を受賞して、作家としての地位を築いた。

 古典を題材にした作品から現代文学まで幅広く発表し、著作は400冊を超える。主な著作に一遍を描いた「花に問え」(谷崎潤一郎賞)、西行の人間性に迫った「白道」(芸術選奨文部大臣賞)など。98年には「源氏物語」現代語訳(全10巻)を完成させた。

 執筆活動と並行して、信仰に生きた。51歳で出家し、京都・嵯峨野に寂庵を結ぶ。後に岩手県二戸市の天台寺住職も兼ね、京都と往来しながら、荒廃した寺の復興に尽力した。寂庵や天台寺では定期的に法話を開き、孤独や病、家族不和などに悩む人への思いに耳を傾け、励ました。

 社会的な活動や平和への行動にも力を注いだ。湾岸戦争の救援活動や米中枢同時テロへの報復停止を祈る断食を敢行した。東日本大震災時は原発再稼働に抗議し、89歳の時には東京の経済産業省前でハンガーストライキに参加。東北にも足を運んで、被災者を支援した。

 2006年に文化勲章。最晩年まで新聞や雑誌に連載を続け、本紙では1996年10月から2021年7月まで「天眼」を執筆した。

 先月に肺炎で入院。退院したが、その後、再び体調を崩し、病院で療養していた。

出典:news.yahoo.co.jp

3回くらい世間を騒がす恋をしたらしい。世間に知れてないのも含めればもっとか?
恋多き女性だったんですね。
今の時代だったら、大炎上を続けるお騒がせタレントだぞ。
SNSでバッシングされるでしょうねえ…。
そして、一番知られている、小説家・井上光晴との不倫ののち、50代で出家。その恋を絶つためだったという。でも、寂聴さんは出家した後、「大麻事件」で逮捕されたショーケンこと俳優の萩原健一さん、「STAP細胞」の小保方晴子さん、角界を引退した元貴乃花親方…問題をおこしたタレントや有名人を積極的に庇うなど、なかなかの男気、やはり只者ではない。
そこは男気という表現はちょっと違う気がしますが(苦笑)。
なお、小説家・井上光晴も寂聴さんに負けない独特な存在、映画『全身小説家』を見るべし。
映画『全身小説家』は、『ゆきゆきて、神軍』などで有名な原一男監督作品ですね。

戦後社会を根源的に問い、差別を告発し続けてきた作家・井上光晴は平成4年5月30日、ガン性腹膜炎のため死去した。彼の死をもって戦後文学の終焉と見なす評論家は多い。本映画は、『ゆきゆきて、神軍』で圧倒的な衝撃を与えた原一男監督が、5年もの歳月をかけて一人の作家の「生」を撮りつづけた渾身の一作である。

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【名言】瀬戸内寂聴の言葉を聞く

寂聴さんの名言、数多くあるからな。
朝日新聞関連のツイッターにいいのがありましたよ。GIF画像をクリックすると、寂聴さんの様々な言葉と出会えるようです。

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【代表作】瀬戸内寂聴を読む

出典:dot.asahi.com

まだ読んだことないんだよね。「夏の終わり」あたりを読んでみるか? 岡本かの子を題材にした「かの子撩乱」も興味深い。
瀬戸内寂聴さん、数えきれないほどの関連書籍が出版されています。代表作を(検索中)…いくつか紹介しましょう。

「きみという女は、からだじゅうのホックが外れている感じだ」。親の決めた許婚と結婚した園子は、ある日突然、恋を知った。相手は、夫の上司。そして…。発表当時、著者に「子宮作家」のレッテルが貼られ、以後、長く文壇的沈黙を余儀なくされた表題作ほか、瀬戸内晴美時代の幻の傑作五編を収録。

明治17年、浅草・蔵前に生まれ、昭和20年、上海の路上に死んだ作家・田村俊子。みずからを信ずるままに、奔騰する愛を生き書いた先駆者・田村俊子に、深い愛惜とただならぬ共感を寄せる著者が、故人を知る人を尋ね、俊子の足跡を辿り、知られざる生涯を掘り起こした、決定版評伝。「田村俊子補遺」及び「田村俊子年譜」を付す、瀬戸内晴美の文学的デビュー作。第1回田村俊子賞受賞作品。

妻子ある不遇な作家との八年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子…彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した、女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇を収録。著者の原点となった私小説集である。

歌人、仏教研究家でもあり、晩年は小説で大いに注目を集めた女性作家・岡本かの子。だがその創作過程は尋常ではなかった。人気漫画家・岡本一平の妻でありながら、二人の美男子に惚れこみ同居させていた。奇矯なこの共同生活から豊潤な芸術が生み出された。天衣無縫にして稀有なその生涯を描いた、評伝小説の傑作!

「美はただ乱調にある。諧調は偽りである。」(大杉栄)瀬戸内寂聴の代表作にして、伊藤野枝を世に知らしめた伝記小説の傑作が、続編『諧調は偽りなり』とともに文庫版で蘇る。婚家からの出奔、師・辻潤との同棲生活、『青鞜』の挑戦、大杉栄との出会い、神近市子を交えた四角関係、そして日蔭茶屋事件―。その傍らには、平塚らいてうと「若い燕」奥村博史との恋もあった。まっすぐに愛し、闘い、生きた、新しい女たちの熱き人生。

大正期最大のアナーキストにして、危うい魅力を放ち幾多の女性と浮名を流した大杉栄。彼の妻となり、共に甘粕事件で虐殺された「青鞜」最後の編集者伊藤野枝。女性の自立を志し、大いなる愛と情熱を胸に時代を駆け抜けた野枝と「青鞜」の女たちに刺激を受けて「『東京ラブストーリー』の赤名リカのキャラクターを考えた」と言う柴門ふみさんが、瀬戸内寂聴さんの原作を漫画化。大胆で情熱的で野性的な女たちが、時を超えていきいきと描かれます。

平安朝の時代、紫式部が著した壮大な愛の物語―世界最古の長編小説・源氏物語を高雅で流れるような現代語に訳した「瀬戸内源氏」。その全54帖より、『桐壷』から「宇治十帖」の『浮舟』まで、真髄ともいえる27帖を厳選して収録。華麗なる王朝絵巻の世界がこの一冊で堪能できる。入門書にも最適。

「色即是空」,誰もが一度は耳にし口にしたことのある「般若心経」の全てを,寂聴師が分かりやすくかみくだいて説き明し,この世を生きる私たちの心の拠り所をやさしく語りかける。ロングセラーの新装版

時代の寵児から一転、出所後のホリエモンが、もっとも気になっているのは、お金のことでも仕事のことでもなく「生とは、死とは」という人類不変のテーマだった! いくつもの死と直面してきた寂聴さんの答えとは?

柴門ふみのマンガ版も読みやすそう。ホリエモンのやつは数年前につまみ読みしたな。
そして…映画化された作品もいくつかあるようです。

映画「夏の終り」(2013年)、主演は満島ひかり。→ Amazonで観る

出典:eiga.com

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【2022年製作公開予定】映画『あちらにいる鬼』がみたい!!!

映画『あちらにいる鬼』、かなり楽しみになってきた。
井上荒野さんがこの作品を書く決意まで至った経緯はこちらです。

――これまでも小説のなかに、お父さんである作家の井上光晴さんや、彼と恋仲であった作家の瀬戸内寂聴さんを彷彿させる人物が登場していたことはありますが、ここまでご両親や寂聴さんの関係をモデルにしてはっきりと書かれたのは、今回の『あちらにいる鬼』がはじめてですよね。

 はい。4年ほど前、母が亡くなって1年くらいたった頃に、編集者からうちの父と母と寂聴さんの関係を書いてみませんか、と提案があって。その時は「無理無理」って言ったんですよ。「そんなスキャンダラスなこと書きたくない」って。それに、うちの両親はもう亡くなってますけれど、寂聴さんはいらっしゃるじゃないですか。そんな恐れ多いことはできない、と伝えました。それでも、なんとなく、自分ならどんな小説を書くかな、とは考えてはいました。
 寂聴さんとはもともと交流があったのですが、ちょうどその頃、調子があまりよくないと聞いたんです。その後またお元気になられたのですが、その時は「もう会えないかもしれない」と思い、それで、江國香織さんや角田光代さん、うちの夫や編集者と一緒に京都の寂庵を訪ねました。最初は寂庵でみんなで喋って、食事も一緒にして、最後は祇園のお茶屋さんまで行ったんですが、寂聴さんはその間ずっと、うちの父のことをお話しになるんですよ。私へのサービスもあったのでしょうけれど、ああ、父のことが本当に好きだったんだなって思いました。父との恋愛をなかったことにしたくないんだろうなって。そこにぐっときちゃったんですよね。それで、すごく書きたい気持ちになりました。書いて、寂聴さんに読んでもらいたいな、って。そこから本格的な準備に取り掛かっていきました。

出典:book.asahi.com

編集者の方からこういう企画を立てるんだね。最初はイヤだったが、寂聴さんから父親の話を聞くうちに書きたい気持ちが出てきた、と。興味深い。
ですね。
寂聴さんがこの映画をみれないのは残念、しかし、早くみたいな。
映画『あちらにいる鬼』は、2022年製作公開予定です。

小説家の父、美しい母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、“書くこと”と情愛によって貫かれた三人の“特別な関係”を長女である著者が描き切る、正真正銘の問題作。作家生活30周年記念作品。

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