・・・演劇ですか?
自分の醜さを恥じ、愛を語れない剣豪シラノ。盲目的な愛に突き進む麗しいロクサーヌ。溢れる愛を言葉にできない好青年クリスチャン。愛とは何か、正義とは何か。舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」が5月15日から日生劇場にて上演。上演告知CMのナレーションを担当させていただいております。#シラノ pic.twitter.com/zmv0zpkPxy
— 佐藤アサト (@asatoinvasion) 2018年5月5日
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【舞台】日生劇場5月公演 『シラノ・ド・ベルジュラック』は、シラノ:吉田鋼太郎、ロクサーヌ:黒木瞳
『シラノ・ド・ベルジュラック』プロモーション映像
シラノ役の吉田鋼太郎、ロクサーヌ役の黒木瞳、クリスチャン役の大野拓朗と白洲迅
エドモン・ロスタン作による「シラノ・ド・ベルジュラック」は、剣豪で詩人のシラノの生死を賭けた愛を描いた物語。今回の上演版では上演台本をマキノノゾミと鈴木哲也、演出を鈴木裕美、音楽を清塚信也が手がける。
舞台は17世紀のパリ。並外れて大きな鼻を持つ近衛騎士シラノ・ド・ベルジュラックは剣豪でありながら詩の才能に秀で、権力や虚栄を嫌う熱血漢だった。彼はいとこのロクサーヌに恋していたが、自分の容姿を恥じて思いを明かせずにいた。一方ロクサーヌはシラノと同じ青年隊に属するクリスチャンに恋をし、シラノに仲立ちを頼む。シラノは好青年のクリスチャンを気に入るが、彼の詩心のなさを知って自分が代わりにロクサーヌへの愛の言葉を語り……。キャストにはシラノ役の吉田鋼太郎、ロクサーヌ役の黒木瞳、クリスチャン役の大野拓朗と白洲迅のほか、大石継太、平野良、末次美紗緒、石川禅、六角精児らが名を連ねた。
いろんな方が演じているんですね
でも、 『シラノ・ド・ベルジュラック』って、そんなに面白い作品なんですか?
タイトルは聞いたことがあるような気がしますが
ストーリーが完璧だから、誰がやっても大抵面白い
これまで、舞台、ミュージカル・・・フランスをはじめ世界の至る所で上演されてきた
僕が初めて観たのは映画だけどね
哲学、科学、音楽、芸術、そして、武術にも秀でるものの、自身の容姿・・・醜く大きな鼻にコンプレックスを持つ大男
『シラノ・ド・ベルジュラック』はこんなお話だよ
【あらすじ】シラノ・ド・ベルジュラック (戯曲)
第1幕 ブルゴーニュ座、芝居の場
長鼻のシラノが上演中の劇場に乱入し、貴族らに喧嘩を売り、芝居をぶち壊す。ひそかに恋い焦がれる従妹ロクサーヌに言い寄っていた貴族を、シラノは即興の詩をとなえながら決闘して、倒す。
クリスチャンも文才がないだけで、悪い男じゃない
まあ、中身のないイケメン?
第2幕 詩人御用達料理店の場
ロクサーヌにシラノは呼び出されるが、彼女の恋の相手が美男のクリスチャンであることを知らされる。クリスチャンもまた彼女に一目ぼれしていた。しかしクリスチャンは姿こそ美しいが、ことばの貧しく、ロクサーヌにその恋心を打ち明けるすべを知らない。シラノは自分がロクサーヌにあてて書いた恋文を渡し、これをクリスチャンが書いたものとしてロクサーヌに送るように言う。
第3幕 ロクサーヌ接吻の場
夜、ロクサーヌ邸のバルコニーの下で、クリスチャンはロクサーヌに恋心を打ち明ける。しかし彼の口からは凡庸なことばしか出てこない。ロクサーヌが幻滅を感じ始めると、シラノがクリスチャンの代役となり、美しい修辞に彩られた愛の言葉を告げる。彼女はそのことばに陶酔し、クリスチャンに接吻を許す。嫉妬にかられ、横恋慕のド・ギッシュ伯爵がクリスチャンとシラノの二人を戦場へ送る。
第4幕 ガスコン青年隊の場
クリスチャンとシラノはアラスの戦場にいる。戦場でもシラノはクリスチャンになりかわり、危険を顧みずロクサーヌに恋文を毎日送る。クリスチャンはそのことを知らない。恋文に惹かれてロクサーヌは戦場に慰問に来る。ロクサーヌが愛しているのはいまやクリスチャンの美しい姿かたちではなく、彼が「書いた」恋文の内容が伝える人柄であることを、彼女は語る。絶望したクリスチャンは前線に飛び出て戦死する。手紙の本当の書き手が誰であるかは明らかにされなかった。
第5幕 シラノ週報の場
クリスチャンと死に別れたロクサーヌは、修道院でひっそりと暮していた。ロクサーヌのもとへ、シラノは土曜日ごとに訪問し、その週の出来事を報告するのが習慣になっていた。15年後のある土曜日、いつものようにロクサーヌのところへシラノが向っていると、彼の敵対者が彼の頭に材木を落とし、彼は頭部に重傷を負った。シラノは重傷を負ったまま、ロクサーヌのもとへ向う。この日、ロクサーヌはかつてクリスチャンから貰った恋文をシラノに初めて見せ、シラノにそれを読ませる。日がすっかり暮れ、手紙をとても読むことのできないような暗さになっても、シラノがその手紙を読んでいることにロクサーヌは気づく。そしてその手紙を読む声は、かつて自分がバルコニーの上から聞いた声であることも。自分の死の間際になってはじめて行う恋心の告白、これこそシラノの心意気であった。ロクサーヌの腕のなかでシラノは息をひきとる。
【映像】1990年代に僕が出会ったジェラール・ドパルデューの『シラノ・ド・ベルジュラック』
↓1950年の映画もある
↓シラノの下敷きにしたコメディ映画も
↓シラノの現代版、ディズニー・チャンネルのオリジナルムービー(2012年)
また、1926年に翻案された『白野弁十郎』という作品もあって、こちらも映画やテレビになっています
でも、『白野弁十郎』、観てみたい!
【書籍】今、読むなら?~シラノ・ド・ベルジュラック入門
たしか岩波文庫版だったと思う
電子書籍版もあるからね
実際にシラノの本が、今も岩波文庫からも発売されている
どこまでがフィクションかはわからないけど、かなり破天荒な男だったんだろうね
【名セリフ】人生で挫けそうになったときに思い出す、シラノの矜持と心意気~『シラノ・ド・ベルジュラック (光文社古典新訳文庫)』 より
くー!
ラストシーン近く、シラノに謝ろうとするロクサーヌに対して・・・
滅相もない!
わたしは女の優しさというものを知らずに来た。
母はわたしを醜い子だと思っていた。妹もいなかった。
成人してからは、恋しい女の嘲りの目が怖かった。
あなたがおられたお蔭で、せめて女の友達を、わたしは得た。
わたしの人生に、あなたのお蔭で、女の衣擦れの音が聞こえたのです。出典:『シラノ・ド・ベルジュラック』ロスタン(光文社古典新訳文庫)
そして、最後のシーンだよ
すべてを理解したロクサーヌの前で、死期の迫ったシラノが語る!
そうだとも、あの月の世界こそ、俺のために誂えた天国なのだ。
あそこには、俺の気に入った魂が幾人もいて、待っている!
ソクラテスも、ガリレーも!出典:『シラノ・ド・ベルジュラック』ロスタン(光文社古典新訳文庫)
あたりは暗くなっていくよ
哲学者たり、理学者、詩人、剣客、音楽家、はたまた天空を行く旅行者、その毒舌は打てば響く、恋をしては──私の心なき愛の男!──
エルキュール=サヴィニアン・ド・シラノ・ド・ベルジュラック、ここに眠る、彼はすべてなりき、しこうしてまた、空なりき出典:『シラノ・ド・ベルジュラック』ロスタン(光文社古典新訳文庫)
最後に俺が倒れるのは、承知の上だ。
それがどうした! 戦う! 戦う! 戦うぞ!(車輪の如く、剣を振り回して、喘ぎながら、それを止める)
そうだ、貴様らは、俺からすべてを奪おうという、月桂樹の冠も、薔薇の蕾も!
さあ、取れ、取るがいい!だがな、貴様たちがいくら騒いでも、あの世へ、俺が持って行くものが一つある、
それも今夜だ、
神の懐へ入るときにはな、俺はこう挨拶をして、
青空の門を広々と掃き清めて、貴様らがなんと言おうと持って行くのだ、
皺一つ、染み一つつけないままで、(剣を高く掲げて、躍り上がる)
それはな、わたしの・・・
それは、わたしの・・・
(目を開き、ロクサーヌを認めて、かすかに笑い)
心意気だ!
出典:『シラノ・ド・ベルジュラック』ロスタン(光文社古典新訳文庫)
泣ける!
【ハリル】日本を去ったあの男、そして、戦いは始まる
出典:qoly.jp
この人も頑固で、なかなか周囲と折り合いがつかない人生のようです
お互い、どんな結末が待っていようが・・・