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【ご当地妖怪】熊本の妖怪、「油すまし」が一番有名か?【水木しげる】
出典:水木プロダクション
油すまし
油を盗んだ人間の霊が化けたもの。すました顔をしているのでこう呼ばれている。明治のころ、熊本県天草の山道では、油すましが出るといううわさがあった。おばあさんが孫に「昔このあたりに油すましという妖怪がでたそうな。」と話していたら、「今でもいるぞ。」といって、油すましがガサガサと出てきたという。鬼太郎軍団では村長さん的存在、博識で将棋好き。
マンガや映画では、みのを着た頭の大きな老人のような姿で登場する。博識があり妖怪界の重鎮でもある。この油すましの墓だという石像が栖本町の河内地区にある。なぜ、油すましなのかは不明だが、昔、老婆が孫の手を引きながら、油すましがいたという話をしたら、「今もー出るーぞー」といって出てきたそう。今は、地区の人たちによって大事に祀られている。
以前は天草の各地で「かたし油」と言って、椿やサザンカなどの実から油が絞られていました。特にここ河内地区ではかたし油作りが盛んだったということです。
このような話を聞くと、この油すまし、実は当時貴重品であった油の神様であり、「油をそまつに使ったらいけませんよ。」という先人の教えが原点にあるように思えてきます。
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【天草の妖怪】天草には妖怪がいっぱい~「油すまし」の他にも、「アマビエ」「磯女」「白坊主」など
アマビエ~予言する半身半魚の妖怪
江戸時代に肥後国(熊本県)に現れたと伝えられている。弘化3年(1846年)の4月の中旬頃。毎晩のように海中に光る物体が出現していたため、ある夜に町の役人が海へ赴いたところ、このアマビエが現れていた。その姿は人魚に似ているが、口はくちばし状で、首から下は鱗に覆われ、三本足であった。
役人に対して自らを「海中に住むアマビエである」と名乗り、「この先6年間は豊作が続くが、もし疫病が流行することがあれば、私の姿を描いた絵を人々に早々に見せよ」と予言めいたことを告げ、海の中へと帰って行った。
この話は当時の瓦版で人々に伝わり、アマビエの姿も瓦版に描かれて人々に伝えられた。
磯女(いそおんな)
外見は、上半身は人間の美女に近いが、下半身は幽霊のようにぼやけている、龍やヘビのようになっている、常人と変わりないなどの説があり、背後から見るとただの岩にしか見えないともいわれる。全身が濡れており、髪は地面に触れるほど長く垂れているともいう。
熊本県天草市での言い伝えでは、船が港に泊まっているとき、夜中に磯女が艫綱を伝って船に忍び込み、船中で眠っている人に髪の毛をかぶせ、その毛で血を吸って死に至らしめるという。そのため船が知らぬ土地で碇泊するときは、艫綱をとらずに錨だけ下ろしておくという風習がある。島原半島でも碇泊時の同様の風習のほか、漁師の家の苫の茅を3本、着物の上に乗せて寝ると磯女に襲われずに済むいう謂れがあった。
「第56話 禁じられた岬!磯女」 – ゲゲゲの鬼太郎(第5期)より
白坊主(しろぼうず)
熊本県天草郡本渡町(現・天草市)の中央にあるクスノキの中に住み着いている白髪の老婆が白坊主の母親だといい、そのクスノキのそばを夜に通ると、老婆が白坊主の着物のための糸を紡ぐギーギーという音が聞こえたという。この木を切ったところ、真っ赤な血があふれ出したといわれる。
※こちらは『百鬼ノ図』に描かれた白坊主
【熊本の海・川】天草以外の水辺の妖怪~「不知火(しらぬい)」「ガラッパ」「イデモチ」
不知火(しらぬい)
不知火(しらぬい)は、九州に伝わる怪火の一種。旧暦7月の晦日の風の弱い新月の夜などに、八代海や有明海に現れるという。なお、現在も見え、大気光学現象の一つとされている。
ガラッパ
ガラッパは、南九州に伝わる妖怪。河童に似た名前の通り、単に河童の訛りとも言われるが、河童に似た別の妖怪という説もある。
悪戯好きの反面、恩義を忘れない性格とされる。熊本県では、川で悪さをしたガラッパをある者が懲らしめ、もう悪さはしないよう言い聞かせた上で許して逃がしてあげたところ、その川では水難が起きなくなったという。
イデモチ
【妖怪焼酎】よけまん 妖怪 イデモチ(熊本・人吉)1800mlイデモチは、熊本県球磨郡に伝わる水の妖怪。
さかま淵という淵の主で、腹部に吸盤があり、これによって人間を捕まえてその命を奪うという。淵の中に障子が立てられており、その中に棲み付いているとの説もある。
名称は球磨郡で「淵の王」を意味する。
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【その他】「木心坊、古椿の霊」「シバカキ」「おばけの金太」
木心坊(きしんぼう)、古椿の霊(ふるつばきのれい)
古椿の霊、古山茶の霊(ふるつばきのれい)は、日本各地に伝わるツバキの怪異。
肥後国(現・熊本県)に伝わる妖怪「木心坊」。ツバキの木を材料にしてすりこぎを作ると、ツバキの木が変化して生まれるといわれる。肥後六花のひとつで、熊本市の「市の花」でもある肥後椿
シバカキ
シバカキは、熊本県玉名郡南関町に伝わる妖怪。
夜、外を歩いているときに路傍から石を投げてくるといわれている。正体について言及した伝承は確認されていないが、単なるほかの人間の悪戯が妖怪と見なされたとの説もある。
また、しばとは短い草、つまり芝のことで芝が生えている場所を指す。そこから「がりがり」と音を立てながら石を投げてくるのでこの名がついた。妖怪漫画家・水木しげるの著書『妖怪大図鑑』では名称が「しばがき」とされているが、初出の資料である柳田國男の『妖怪談義』での表記は「シバカキ」であり、水木の後年の著書『妖鬼化』などでも名称が「しばかき」に統一されている。
黒い烏帽子に真っ赤な顔、白目で舌を出すからくり玩具
「おばけの金太」は、木と紙でできた黒い烏帽子に真っ赤な顔が特徴で、頭の後ろに出ているひもを引くと、白目で舌を出すからくり玩具です。加藤清正に仕えていた冗談好きな 「おどけの金太」という足軽をモデルに、人形師の西陣屋彦七が作ったとされています。彦七は京都から熊本に移り住んだ西陣屋新左衛門から5代目にあたる人形師で、人形は彦七の跡をついで厚賀人形店が制作してきました。1877年(明治10年)に西南戦争の巻き添えで店が焼けたときも、店主はおばけの金太の型を抱えて逃げたといいます。
顔が赤いのは金太が酒飲みだったから、金太が熊本城築城の際に石材運搬の頭として炎天下で働き日焼けしていたからという説のほかに、子どもを疫病から守るため、魔よけの赤を使ったという説もあるそうです。舌を出すのは、歌舞伎などの舞踊のひとつである「舌出し三番叟」に由来するという説や、浄瑠璃の人形をまねたという説もあるようです。
出典:www.kkt.jp
【阿蘇】根子岳の化け猫、猫の王様
猫の王様屋敷
昔、根子岳には猫の王様がいて、毎年(まいとし)節分(せつぶん)の夜は阿蘇中(あそじゅう)の猫が王様にあいさつに訪れ、根子岳付近では猫の行列をみることができました。ある日、一人の旅人が根子岳で道に迷い、さまよううちに日が暮れてしまいました。
山の中から明かりがみえるので近づいていくと、大きな門がみえ、御殿(ごてん)のようなりっぱな家が建っていました。こんな山の中にこんな豪華(ごうか)な家があるとは不思議(ふしぎ)なことだと旅人は思いましたが、泊まることにしました。
家に入ると、若い女の人が部屋に案内しました。すると、すぐ別の女の人が入ってきて、入浴(にゅうよく)の案内をしてひっこみました。長い廊下を風呂場の方に行っていると、少し年をとった女に出会いました。女は旅人をみると、びっくりした様子で、近づいてきていいました。
「あなたがどうしてここに来られたか知りませんが、早く逃げて下さい。湯に入ると猫になってしまいます。今まで何人も迷いこんだ人間が猫にされました。私はこんなことを教えると王様から殺されます。でも、死を覚悟(かくご)で言っています。実は、私は5年前、隣にいた三毛猫(みけねこ)で、あなたからいつも可愛(かわい)がられました。その恩があるからこそ教えているのです。今すぐ逃げて下さい。」旅人は、猫にされてはかなわないと、三毛猫女にお礼もそこそこに、その家をとびだして一生懸命逃げました。急な坂にさしかかった時、後をふりむくと、3人の若い女が湯を入れた桶(おけ)とひしゃくをもって追いかけてきました。そして、高い所から旅人めがけて湯をふりかけました。坂の下を走っていた旅人の耳の下と足のすねのところに、そのしぶきが少しかかりました。旅人はやっとのがれて宮地(みやじ)につきました。
しぶきがかかった所は、猫の毛が生えていました。家にかえって調べてみると、隣の三毛猫がいなくなったのは本当に5年前のことでした。
関連エントリー→「根子岳(猫岳)の化け猫」くまちゃん・R子の子育て日記(27日目)
↓【復刻版】鬼太郎のすべてがわかるのはこれ。(2004/10/28)
↓【復刻版】1970年代に刊行された基本の一冊はこちら。(2004/10/28)
↓【復刻版】さらに世界の妖怪も知りたい方はこちら。日本の妖怪とはまた違った異形のモノたちにイマジネーションが膨らみます。(2005/10/31)
【追記(2020年3月18日)】ついに「アマビエ」がSNSで大きな話題に!!!
「アマビエ」です。水木しげるの原画を撮影しました。
江戸時代、熊本の海に現れ「疫病が流行ったら私の写し絵を早々に人々に見せよ」と言って海中に姿を消した妖怪、というより神に近い…もの。
現代の疫病が消えますように。 pic.twitter.com/0P7HfyRe8h— 水木プロダクション (@mizukipro) March 17, 2020
出典:twitter.com