【ネタバレ】宮崎駿『君たちはどう生きるか』、見終わったあとの清々しさはカリオストロやコナン級と言っても過言ではない!【今度こそホントに最後?】

サブカル
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映画を観た率直な感想・印象を残しておこう。ネタバレあり。そして、あくまで僕の主観なので悪しからず。
公開二日目に観に行ったそうです。
名前:くま(♂)
プロフィール:酔っ払いおじさん、広く浅く世間を語る
特技:リフティング50回
名前:カエル(♂)
プロフィール:ゆとり世代(さとり世代)、独身、潔癖症
特技:インターネット超高速検索
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【宮崎駿82歳】年齢的にも間違いなく今度こそ最後でしょう。

宮崎駿82歳。年齢的にも間違いなく今度で、いや今度こそ最後だろう。
ですよねー。
鈴木敏夫がラジオ(「ジブリ汗まみれ」)で言っていたが、昔は朝から夜中まで机に座って仕事していたらしいが、今はさすがに一日三時間くらいだって。ま、そうだよねー。
80代で3時間集中してデスクワークをこなすのも大変かと思われます。
でも、よいアニメーターを確保できれば、演出・脚本メインで次回作もあり得るようなことも言ってたよ。だから次回作が完全にないとは言い切れない。しかし今回、最後の作品にふさわしい映画が完成したから、これを最後にキレイに退場しても良いのではないか?
そんなに良かったんですね。SNSでは今回の映画について賛否両論のようです。ただ否定的な言葉の方がどうしても目立ってしまうだけで、実際はポジティブな意見の方が圧倒的に多い、という評価記事も見ました。
だって本当にいい映画だったもん。宮崎駿の集大成と言っていいと思う。鈴木敏夫も、今回は宮崎駿に好きにやらせたみたい。それまでは、ちゃんと老若男女観客のことを考えて作るよう、口酸っぱく言い続けたんだって。ラジオで言ってた。だから、宮崎駿も気持ちよく自分の表現したいように映画を作れたのではないか?
最後に良かったですね。
僕は滅茶苦茶ジブリのファンって訳ではない。「未来少年コナン」と「ルパン三世カリオストロの城」が一番好きで、それ以後の「風の谷のナウシカ」から始まった、いわゆるジブリ作品は一応最低各1回は見てるけど、コナンやルパンほど何十回も観ていない。だから、そこは差し引いて僕の話は聞いて欲しいが、今回の『君たちはどう生きるか』は、そのコナンやルパンに匹敵するくらい感動した。見終わったあとの清々しさは、まさにコナンやルパン級と言っても過言ではない。
ほー。

今日で映画を観て数日経った。忘れないうちに、そしてもう一度観る前に、以下、思いつくまま、記憶に残ったポイントを記しておきたい。
もう一回観に行くんですか?(笑)
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【少年の中の悪意】自分の頭を石で殴る少年の心、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』

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ネタバレご了承。
イヤな方は以下、進まないでください(苦笑)。
吉野源三郎『君たちはどう生きるか』は数年前、マンガが出版されて話題になった時に読んだ。最初に小説読んで、その後マンガ。よい作品だったけど、できれば子ども頃に読みたかったなあ。

関連エントリー→【感想】今さらマンガ『君たちはどう生きるか』を読んで、薄っぺらな大人となった我が身を自戒する

今となっては仕方ありません(苦笑)。

著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。著者の没後追悼の意をこめて書かれた「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」(丸山真男)を付載。 岩波書店 (1982/11/16)

宮崎駿の映画は、この小説からタイトルを借りているものの、ストーリーには直接関係ないらしいということは聞いていたので、どう小説の存在が映画に影響を与えているのか、気にしながら鑑賞していた。
影響ありました?
映画の最初の方のシーンで、主人公の少年・牧眞人(まひと)が、友人たちからイジメを受けた後、自分の頭を自ら石で殴って大けがをするんだが、これは少年の中の「悪意」として、ストーリーの重要な要素となっている。このへんがおそらく小説からインスパイアされている部分だと思う。そして実際に、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』の書籍に眞人が出会うというシーンもある。眞人が涙流しながら熱心に読む描写があるので、その後の主人公の心の変化にこの小説が大きな影響を与えたのは自明。その後、物語が大きく展開するからね。
なるほど。
しかし、少年の頭からあの流血の描写はなかなかエグかったなあ。ジョドーの機関銃に打たれ、塔の屋根の上で血を流すルパンのシーンを思い出した。
ああ、ありましたねー。

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【アニメーターの真骨頂】覗き屋のアオサギ、ペリカン、インコ大王と無数のインコたち、躍動する鳥たち【怖いモノみたさ】

出典:twitter.com

この映画では「鳥」の存在が印象的。アオサギ、ペリカン、インコ…。
そもその唯一公開されていた情報…ポスターのイメージがアオサギのみでした。
アニメの専門的なことを僕は自分の言葉でうまく表現できないけど、今回の鳥達の描写に、宮崎駿のアニメーターとしての職人芸、いや唯一無二の技が出ていたと思う。子どもたちを映画に連れてくればよかったなあと思った。
子どもも喜びそうな描写なんですね。
最初はちょっと『風立ちぬ』みたいな感じで大人っぽく映画が始まったけど、次第にこの鳥達の描写とか、本能的に子どもたちの心に訴えかけるようなシーンが増えてきたので、ぜひ子どもたちに見せたいと思った。鳥だけじゃなくて、カエルがぞわぞわするシーンなんかも、子どもに見せてトラウマにさせたい。
こらこら(苦笑)。
映画観た後、覗き屋のアオサギが夢に出てくる子もいるんじゃない?(笑)
鳥たちのシーンが印象的なアニメーションなんですね。

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【ちょ待てよ】父親・キムタクの俗と愛

キムタクが声優やってるという情報は当日入ってきたので、誰役だろうと思いながら観ていたが、すぐ父親とわかった。
SNSでも木村拓哉さんの声優のお仕事ついて、評判よろしいようです。
いつものキムタクっていうより、なんか声優さんぽかった。ガンダムのシャアの声優で有名な池田秀一氏に似てるなと思ったもん。
それは褒め言葉ですね。
主人公の父親がなんかいいよね。若くて金持ちで、ちょっと横暴で…俗っぽい人間なんだけど、家族や息子への愛はめっちゃ伝わってくる。とても共感できる父親だったし、その存在が映画に温かみを与えてくれたと思う。コナンのダイス船長みたいな?
なるほど。
キムタクいい仕事をしたと思うぞ。
なんかエラそうですね(苦笑)。

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【母と息子】ヒロインは母親

出典:twitter.com

映画を観終わってあらためて気づいたのだが、主人公の少年に対して、ヒロインはなんとその母親だった…。
そうなんですか?
映画の冒頭、いきなり少年は火事で母親を失うんだけど、のちに迷い込んでいった不思議な「下の世界」で、少女の頃の母親に出会う。もちろん最初は母親だとは気づかずに一緒に冒険し、最後の最後に事の始まりと終わりを知ることになる。異世界から現実に戻ってくるとき、少年は少年の今の現実に、少女の母親は彼女の少女の時代にと、それぞれ違う時間へと戻っていく。本来なら淋しい別れのはずだけど、なんかそのシーンも清々しかった。輪廻転生? いや、ちょっと言葉違うな。
時間軸が交錯しているので、そう感じるのでしょうか。
ちなみに、主人公の母親久子(夏子の姉)と、父親の再婚相手・夏子(久子の妹)の声は木村佳乃、久子の少女の頃ヒミはあいみょんがやっている。
あいみょんさんも登場するんですね。
なお、主人公牧眞人の声は、山時聡真(さんとき そうま)という俳優らしい。NHK「いだてん」に出てたみたいだから、僕も見たことあるな。

出典:ja.wikipedia.org

山時(さんとき)さんって珍しい苗字ですね。
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【老人たち】船乗り・キリコとタバコ好きのばあや・キリコ、そして妖怪のような“ばあや”たち

出典:animageplus.jp

風吹ジュン、大竹しのぶ、阿川佐和子、竹下景子、滝沢カレン…錚々たる女優さんたちが演じる“ばあや”たち、インパクト大(笑)。
無駄に豪華です(苦笑)。
宮崎駿が描くおばあさんも段々描写がエスカレートして、もう妖怪・物の怪の類だもんね(笑)。今回はまさに「湯婆婆」軍団だった。
想像するだけで恐ろしいです。
なかでも活躍するのがキリコばあや。主人公・眞人と一緒に不思議な「下の世界」に行って、若い船乗り・キリコとして活躍する。最初キリコが登場したとき、男だか女だかよくわからなくて、なんかキャンドル・ジュンっぽいな、と思ってみてた。そのうち女、しかもあのばあさんだってわかったけど。最後まで声が柴咲コウというのは気づかなかった(笑)。
柴咲コウさんは若い頃のキリコさん役ですね。それにしてもキャンドル・ジュンはないでしょう(苦笑)。
キリコの活躍がまたいいんだ、これが。キリコのモデルになったのは「宮崎監督の盟友・色彩設計保田道世さん」らしい。
へー。

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【高い塔を登る冒険】インコ大王とカリオストロ伯爵

出典:映画「ルパン三世 カリオストロの城」

クライマックの見せ場は、インコ大王と人食いインコたちを相手に、高い塔を舞台に戦うシーン。これが僕らには泣くほど嬉しい、映画「ルパン三世 カリオストロの城」を彷彿とさせる。
最後のルパン三世とカリオストロ伯爵の戦いですね。
あの時計塔のシーンね。もちろん似たような展開は過去の宮崎駿作品に数多く登場するけど、カリオストロが象徴的。今回のインコ大王のルックスなんて、まさにカリオストロ伯爵だと思った。カリオストロの奥には、ポール・グリモー「王と鳥」からの影響があるのだろうが。
そもそもインコ大王って何ものですか?(笑)
知らん(笑)。なお、宮崎駿アニメの名物である「モブキャラ」に「モブシーン」、今回もふんだんに楽しめる。人食いインコたち以外にも、「わらわら」っていう霊魂みたいなのも出てきたな。トトロの「まっくろくろすけ」みたいな。
あのかわいいやつですね。
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【世界の終わり】大叔父様は高畑勲なのか?

出典:moviewalker.jp

そして、この不思議な「下の世界」に君臨していたのが大叔父。なお、かつてアニメージュ編集部にいたアニメ文化ジャーナリストの渡辺由美子さんの考察によると、大叔父は高畑勲らしい。その他、さっきでてきたキリコが宮崎監督の盟友・色彩設計保田道世さん、そして、アオサギは鈴木敏夫プロデューサーらしい(笑)。言われてみれば、その通り。笑える(笑)。
へー。面白いですね。

最後に、主人公牧眞人が、矛盾を抱えた人間たちと共に自分たちの時代を生きていくことを選択して感動。絵も物語も、こんなに気持ちよくラストシーンを迎えられたのは、ホントにコナンとルパン以来だと思う。感動した!
これからも何回も観ることになりそうですね。
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【どうなる?動員】宮崎駿「スズキさん 宣伝して下さい!」

いやあ、鈴木プロデューサー、宣伝した方がよかったんじゃないの?…ってずっと思っていたけど、なんとか初動21億円は到達したみたいだね。
それって凄い数字じゃないですか?
しかし、天下のジブリ映画しかもあの宮崎駿の最後の映画だぞ。ちゃんと宣伝していれば、初動200億円くらい行ったんじゃないか?
いやいや、さすがにそれは…(苦笑)。
だって、僕がみた熊本の映画館では、土曜日の夕方だったのに3割くらいしか入ってなかったぞ。おかげでのんびり鑑賞できたのはよかったが、動員についてはかなり心配していた。
え?そんなに少なかったんですか?
ともかく評判いいみたいだし、ジブリとしてはまあまあな初動もあったし、これは相当動員数は伸びるのではないか?
ですねー。
期待して見守りたい。鬼滅の刃超えしてほしいなあ。
可能性はあります!

出典:twitter.com

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