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【ガンダムの世界】宇宙世紀とスペースコロニー
出典:『機動戦士ガンダム』(1979年)
宇宙世紀は「世紀」とは称するが、100年区切りのそれではなく、実際には年をカウントする歴である。例えば、シリーズ第1作『機動戦士ガンダム』そして一年戦争の時代となる「宇宙世紀0079」とは、宇宙世紀に入って79年目の年であることを意味する。
スペースコロニーへの移民が開始された年を0001年(元年)とする。常にゼロを含む4桁で表記され、日本語読みでも0001年は「トリプルオー・ワン」、0079年は「ダブルオー・セブンティナイン」、0123年は「オー・ワン・トゥエンティスリー」と英語読みする。なお英文表記およびその略称は『機動戦士ガンダム』放送当時の書籍で確認できるが[1]、映像作品においては2005年の劇場作品『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』冒頭のナレーションが初である。
『機動戦士ガンダムUC』における地球連邦政府初代首相リカルド・マーセナスの演説によれば、宇宙時代の世紀という意味では「ユニバース・センチュリー」とするべきだが、「人類はひとつになれるという事実を普遍化し、協調し、一個の種として広大な宇宙と向き合う」という祈りを込めて、あえて普遍的世紀(ユニバーサル・センチュリー)と名付けたという(”universal”には、「宇宙の」「宇宙的な」という意味合いもある)。
人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。
宇宙世紀0079、地球に最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑んできた。この一ヶ月あまりの戦いでジオン公国と連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた。人々はみずからの行為に恐怖した。出典:「第2話ガンダム破壊命令~4話ルナツー脱出作戦」
機動戦士ガンダムシリーズの主な舞台となっている地球圏は、地球、月、スペースコロニー群で形成される人類の生活領域をさす。
ガンダムのスペースコロニーや小惑星の位置関係は、こっちがわかりやすいかな?
1970年代に描かれた巨大スペースコロニーの予想図。ガンダムに登場するスペースコロニーはまさにこのイメージからスタートした。
【U.C.0001】ラプラス事件:『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)RE:0096』(2016年)※作品横の年号はテレビ放送開始年または映画公開年です
出典:『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)RE:0096』(2016年)
地球総人口は90億人を突破し、地球連邦政府は宇宙移民政策を開始。西暦をあらためて「宇宙世紀」を採用したが、その記念すべき元年元日に首相官邸ラプラスが宇宙ステーションごとテロ活動で爆破される。
【U.C.0079】一年戦争:『機動戦士ガンダム』(1979年)
出典:『機動戦士ガンダム』(1979年)
サイド3がジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立を宣言。モビルスーツ“ザク”の部隊によってコロニーを地上へ落とす奇襲戦法で開戦した。連邦軍もモビルスーツ“ガンダム”を開発し、戦争は激化する。年初から年末にわたる戦いだったため、この呼び名がある。
ジオン・ズム・ダイクン急死(U.C.0063)
地球連邦国家からの独立運動の象徴たるダイクンが、議会での対連邦重要演説中に急死してしまう。
【U.C.0087】グリプス戦役:『機動戦士Z(ゼータ)ガンダム』(1985年)
出典:『機動戦士Z(ゼータ)ガンダム』(1985年)
連邦軍内に地球圏治安維持を題目に宇宙移民者を厳しく武力弾圧しようとするエリート組織「ティターンズ」が台頭。U.C.0085ごろからこれに対抗する反地球連邦組織「エゥーゴ」が活性化した。さらに小惑星アクシズが地球圏に帰還、戦いは混迷を極める。
30バンチ事件争(U.C.0085)
サイド1・30バンチコロニーの住民が反地球連邦政府デモを決行。連邦政府にデモ鎮圧を依頼されたティターンズの司令官バスク・オムは、使用が禁止されていた毒ガス(G3)をコロニー内に注入し、1500万人ものコロニー全住民を虐殺した。
【U.C.0088】第一次ネオ・ジオン抗争:『機動戦士ガンダムZZ(ダブルゼータ)』(1986年)
出典:『機動戦士ガンダムZZ(ダブルゼータ)』(1986年)
ティターンズ崩壊後、ハマーン・カーンのアクシズはミネバ・ザビを擁立して「ネオ・ジオン軍」を名乗り、地球侵攻作戦を開始した。同軍はダカールを占拠するなど作戦を成功させたが、ザビ家の血族を自称するグレミー・トトが反乱を起こし、内紛で崩壊した。
【U.C.0093】第二次ネオ・ジオン抗争:『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)
出典:『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)
スウィート・ウォーターを占拠した勢力はシャアを総帥としてネオ・ジオンを宣言。5thルナをチベットのラサに激突させ、続いてアクシズ落下により地球寒冷化を目論む。地球連邦軍の外郭組織ロンド・ベル隊のアムロたちがこれを阻止しようと奮戦。
【U.C.0096】ラプラス戦争(第三次ネオ・ジオン抗争):『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)RE:0096』(2016年)
出典:『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)RE:0096』(2016年)
地球連邦の存亡にかかわる「ラプラスの箱」をビスト財団がネオ・ジオン軍残党「袖付き」に譲渡しようとしたことを発端に武力紛争が発生。箱の開放や奪取をめぐり、ユニコーンガンダム、地球連邦軍、ジオン残党軍、ロンド・ベルなどが入り乱れて抗争を繰りかえした。
ジオン共和国の自治権放棄(U.C.0100)
かつてスペースノイド独立を掲げて一年戦争を引き起こしたサイド3が自治を放棄。ジオン共和国は消滅した。
【U.C.0097】UC(ユニコーン)の1年後(?):『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』(2018年)
出典:『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』(2018年)
【U.C.0105】マフティー動乱:『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(2021年)
出典:『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(2021年)
秘密結社「マフティー・ナビーユ・エリン(通称マフティー)」によって引き起こされた一連の紛争。
関連エントリー→【オールドファン目線】劇場三部作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(7/23公開)を視る準備をしておこうと思う
【U.C.0123】コスモ・バビロニア建国戦争:『機動戦士ガンダムF91』(1991年)
出典:『機動戦士ガンダムF91』(1991年)
ロナ家はMS部隊クロスボーン・バンガードによってフロンティアサイドを制圧し、貴族主義を掲げてコスモ・バビロニアの建国を宣言。指揮官の鉄仮面は独断で無差別殺傷兵器バグと巨大兵器ラフレシアを始動させて人類の本格的粛正に乗り出すが、激しい抵抗にあう。
【U.C.0149】ザンスカール戦争:『機動戦士Vガンダム』(1993年)
出典:『機動戦士Vガンダム』(1993年)
連邦政府の統治力が弱まってコロニーが戦国時代の様相を呈した時期、サイド2にザンスカール帝国が勃興。ガチ党のカガチは癒し能力を持つマリアを女王に押し立てギロチンによる圧政を敢行し、レジスタンス組織リガ・ミリティアと帝国軍ベスパの武力衝突を招いた。
【宇宙世紀とは異なる世界観のガンダム】『∀(ターン)ガンダム』(1999年)や『ガンダム Gのレコンギスタ』(2014年)など
出典:『∀(ターン)ガンダム』(1999年)
【C.C.:コレクト・センチュリー】『∀(ターン)ガンダム』(1999年)
戦争を繰り返し地球環境に壊滅的な打撃を与えてしまった人類は、過去の記憶を忌むべき「黒歴史」として封印し、過酷な環境に耐えゼロから世界を再建していった。
↓安価ですが、こちら海外仕様なのでご注意。
出典:『ガンダム Gのレコンギスタ』(2014年)
【R.C.:リギルド・センチュリー】『ガンダム Gのレコンギスタ』(2014年)
宇宙世紀が終焉し1000年以上の時が過ぎた新たな世紀の物語。
↓『ガンダム Gのレコンギスタ』は、全5部作の劇場版として現在2作目まで公開されています。