これは考えさせされるね・・・
↓カラー愛蔵版で再読、素晴らしい企画です!
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【近代史】僕らの苦悩はあの時代から始まった?
それは、あの時代から始まったのではないか・・・?
「明治、大正、昭和」の明治
関川夏央、谷口 ジロー 『カラー愛蔵版「坊っちゃん」の時代』(2010年発売)を読む
近代日本の青年期を、それぞれに疾駆する若者群像を活写した、第2回手塚治虫文化賞受賞作、関川夏央・谷口ジローの名作を全頁カラーで再編集。谷口ジロー監修のオールカラー、書き下ろしの新表紙、デザイン・表現一部変更、全写植変更、関川夏央新寄稿文、谷口ジローあとがき、とカラー愛蔵版だけの限定要素を詰め込んだマニアック仕様です。
『「坊っちゃん」の時代』は、1987年から漫画アクション(双葉社)で連載されたマンガで、当時も読んでいた
『「坊っちゃん」の時代』(ぼっちゃんのじだい)は、1987年から1996年まで漫画アクション(双葉社)で連載された関川夏央・谷口ジローの劇画。夏目漱石を中心として明治の文学者たちや世相を描く。
一般には痛快な読み物として受け入れられている『坊っちゃん』は、文明開化という大きな時代の流れに付いて行けなかった者の悲劇だとする関川独自の発想を基に、『坊っちゃん』を執筆していた当時の夏目漱石を中心として明治の文学者たちや世相を描いた作品である。全5部構成。第2回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作品。
でも、事実か否かってことより、多少のフェイクはあっても、生き生きとその時代が僕らの前に蘇ってくるのは素晴らしい
やっぱ谷口ジローの絵はいいねえ
人間・夏目漱石という男
僕ら今の日本人も、この頃真っ先に西洋と向き合った日本人、夏目漱石らの葛藤の末にあるのかと・・・思いを馳せると感慨深い
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と夏目漱石
ハーンはそのすぐ後に亡くなっちゃう
ハーンの死に夏目漱石が複雑な顔をしてたよ・・・
伊藤博文を暗殺した安重根
最初は伊藤博文じゃなくて、山県有朋を殺そうとするんだよ
またそのうち・・・
「山嵐」侠客・堀紫郎と「坊ちゃん」太田仲三郎
「山嵐」と「坊ちゃん」のモデルになったと言われる、侠客・堀紫郎と太田仲三郎
でもこの堀紫郎って男は、漱石やラフカディオ・ハーンと交流したりと、興味深い男だよ
↓カラー愛蔵版は、『「坊っちゃん」の時代』全5巻の1巻部分をカラー化したものです。
歴史の教科書にも登場した、あの人たちが蘇る
いやいや、平塚明子とは付き合いたくないよな・・・(苦笑)
↓関川夏央氏の著作。こちらにも平塚明子らが登場する。
NHK大河ドラマ『いだてん』にも登場した、熊本時代の夏目漱石
出典:NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』第2話「坊っちゃん」
四三が生まれた1891年(明治24年)、嘉納治五郎が熊本市の第五高等学校(熊本大学の前身)の校長に就任。1896年(明治29年)、同校に夏目漱石が英語教師に赴任する。これら史実の前フリの後に、5歳の四三が父と治五郎が稽古する道場まで行き、そばにいた夏目漱石っぽい“口ひげの青年”(ねりお弘晃)に抱きかかえてもらうシーンは、宮藤官九郎脚本らしい仕掛け。
でも、熊本の事はあんまり好きじゃなかったみたい・・・
漱石と熊本
松山や熊本、イギリスで暮らした時期もあるけど、結局、東京が一番だったんじゃない?
熊本で濃密な4年3か月
夏目漱石は1896年(明治29年)、旧制第五高等学校(現在の熊本大学)の英語教師として愛媛県松山市から熊本に赴任しました。漱石ゆかりの地というと松山が浮かびますが、漱石は松山には1年足らずしか住んでいません。熊本での暮らしは1896年(明治29年)4月から1900年(明治33年)7月まで、4年3か月に及びます。
熊本で漱石は新婚時代を過ごし、長女が生まれ、何人もの友人と同居し、登山して遭難しかけ、週20時間以上英語を教え、ボートレースに出場し・・・と、非常に濃密な経験を積んでいます。熊本にいる間本格的な小説は書いていませんが、後に発表する「草枕」や「二百十日」は熊本での経験をベースに書かれています。生涯詠んだ約2400句の約4割は熊本で詠まれたものです。
にもかかわらず「漱石といえば熊本」という人が少ない理由について、原田信志・熊本大学長は「五高と漱石」の序文で、松山時代をモデルにした「坊っちゃん」と、熊本時代の旅行体験を下敷きにした「草枕」の「通俗性の差」をあげています。誰でも読みやすい「坊っちゃん」に対し、芸術論が散りばめられた「草枕」は、「玄人受けはするものの、いまひとつ大衆には近寄りがたく、それだけに熊本臭さがなくなっている」というわけです。
漱石は松山が嫌いで、熊本についても英国留学を終える際に「戻りたくない」と心情を吐露しています。熊本での生活も五高の人々や旧来の友人が中心で、熊本を愛し、生活に溶け込んだとは言えなかったかもしれません。しかし、漱石が教育者から作家へと踏み出す上で、熊本の4年3か月が大きく影響したことは間違いありません。
出典:www.kkt.jp
関連エントリー→【入場無料】台風の切れ目、秋晴れの夏目漱石第3旧居|水前寺公園【水前寺ひるさんぽ】
「草枕」は読んだことあるけど、結構好き
ちゃんと読んだんですね
でも、よかったという印象だけが残っている
関川夏央と谷口ジロー
関川夏央 せきかわ-なつお
1949- 昭和後期-平成時代のノンフィクション作家。
昭和24年11月25日生まれ。昭和59年「ソウルの練習問題」を発表。日韓の文化を比較した「海峡を越えたホームラン」で60年講談社ノンフィクション賞。平成5年漫画「『坊っちゃん』の時代」(画・谷口ジロー)の原作で日本漫画家協会賞。日本の近代文学に関する造詣もふかい。13年司馬遼太郎賞。新潟県出身。上智大中退。本名は早川哲夫。出典:kotobank.jp
人間晩年図巻って面白そうだな
代表作はこちらです
残念ながら故人
谷口 ジロー(たにぐち ジロー)
谷口 ジロー(たにぐち ジロー、男性、1947年8月14日 – 2017年2月11日)は、日本の漫画家。鳥取県鳥取市出身。
鳥取商業高校を卒業後に京都の繊維会社に就職したが、漫画家を目指して1966年に上京、石川球太のアシスタントとなり漫画の技術を学ぶ。1971年に『嗄れた部屋』(『週刊ヤングコミック』)でデビューする。その後、上村一夫のアシスタントを経て独立した。以後、関川夏央ら漫画原作者と組み、青年向け漫画においてハードボイルドや動物もの、冒険、格闘、文芸、SFと多彩な分野の作品を手がける。絵はジャン・ジロー(メビウス)やフランソワ・シュイッテンなどのバンド・デシネの作家に強い影響を受けており、インタビューでは「日本で一番影響を受けているんじゃないか」と語っている(ティム・リーマン『マンガマスター』美術出版社、2005年)。
だが、日本での評価はそれでも低い、もっともっと評価されてよいマンガ家だね
日本よりフランス、世界での評価が高い?
フランスに愛されたマンガ家
谷口ジローは生前、日本よりフランスのほうが有名なんだよと、はにかみながら語ったものだ。多少は自嘲もあったのかもしれない。谷口ジローが日本よりもフランスで人気だというのは、マンガ好きにはよく知られた話だろう。実際、ある時期以降の谷口のマンガは軒並みフランス語に翻訳され、作品によっては日本よりはるかに多くの売り上げを誇っているらしい。一説によれば、『遥かな町へ』は日本の10倍(!)だとか。古い作品も最近になって翻訳されているし、日本では品切れまたは絶版だが、フランス語訳は簡単に手に入るという作品もあるようだ。谷口が亡くなったときには、生前の業績を称え、その死を悼む報道が、マンガのニュースサイトどころか、『ル・モンド』、『リベラシオン』、『ル・フィガロ』、といった有力紙を含めたフランスの各種メディアで大々的になされた。
評価の低い天才マンガ家
近年ヨーロッパでの日本マンガの評価はきわめて高く、とりわけ今年2月に亡くなった谷口ジローの追悼記事は仏紙「ル・モンド(電子版)」に載り、日本の新聞よりかなり大きく取り上げられました。
そこに「祖国でよりフランスで愛された作家」と書いた異国の記者に「何を生意気な」と反発心も抱きましたが、フランス国内での評価を見ると本当にそうらしいです。
’70年代後半から20年間、『「坊っちゃん」の時代』などで谷口と作品を共にしたからでしょう。私もフランスの日本マンガ専門誌からインタビューを受けました。
記者が強い関心を示した『海景酒店』は、いわゆるハードボイルド・マンガのアンソロジーで、日本ではさして注目されなかった作品です。問われたのは巻末の短編「東京式殺人」について。外国人の視点から日本のヤクザ社会を描いた作品なんですが、そのシナリオを担当したアラン・ソーモンは今どこにいるのかと尋ねられたのです。
フランスのネット上で彼は「’80年代の日本留学時、ヤクザの組での見習い経験を生かして谷口ジローにシナリオを提供、その後、筆を折った」と紹介されているそうです。
30年も経ったので「彼は私がつくった架空の人物で、シナリオも私が書いた」と真相を明かすと彼らは驚きました。そうした遊びというか「プラクティカル・ジョーク」もまた、私が谷口と共に目指したものでした。
谷口ジローはつねに新しい技法を発見しようと努力する天才でした。それまでスクリーン・トーン使いの名人として白と黒の中間色を基本にしていた彼が、「東京式殺人」では白と黒のコントラストだけで、外国人の眼に映る「日本の暴力と人間関係の不思議さ」を表現している。
この作品を1位に置いたのは、世界的作家となった彼をあらためて顕彰したいと思ったわけです。言いかえれば、日本での彼の評価に私は不満なのです。
↓今でも入手可能です!
あらためて・・・電子書籍で全5巻を購入する
熊本人だから、そりゃ熊本弁もうまいわな(笑)
実は僕も、2巻目以降は読んだ記憶が曖昧なんだよねえ
↓1巻の内容はカラー愛蔵版と全く同じです。谷口の作品はモノクロでもなんらそん色はありません。(カラー愛蔵版が高価だと思う方はこちらをどうぞ)